祭祀を司る忌部氏の口伝を基に、大切な心を童話にしたようです。
日本古代、「忌部氏」は祭祀を司る部族として日本を陰から支えてきたような、少し神秘的な氏族です。
一説ではユダヤの民が、東の果ての日本に新天地を求めてやってきたそうで、「忌部氏」はユダヤの祭祀を司っていた「レビ族」と関係があるといわれたりします。
徳島県の「つるぎ山」には三種の神器が入った「伝説のアーク(聖櫃)」が眠っているともいわれ、もし本当ならその名に恥じない行いが問われそうです。
「つるぎやまの三賢者」には18の物語がありましたが、どれも人を思いやる気持ちの大切さを、シチュエーションを変えて伝えてくれているようです。
相手のことを思いやる気持ち、何事も人のせいにせず、自分としっかりと向き合って答えを導き出して欲しい、そのようなことを人として当たり前に生きて欲しい、そんな希望の想いがありました。
言葉にすると簡単なことですが、これが難題なのは現実の世界が物語っているだけに、大切なのは間違いありません。
作中に「陰徳を積む」という言葉が出ていましたが、いいことは黙って行うのが普通であって、それが当たり前になるのが本当に「徳を積む」ということのようです。
お天道様はいつも見ているということでしょうか。
また、大切なことはその時には分らなくても、後になってからその大切さに気が付いたりすることが多いものです。
「つるぎやまの三賢者」のような本は、読んだ時にすぐにピンと来なくても、必要なタイミングに突然腑に落ちたりすることも多いのではないでしょうか。
大切なことに気付くタイミングは、それが必要な時に、受け入れられる準備が整った時に起こるようです。なので事前に出来るだけインストールしておくのが得策だと思います。
「つるぎやまの三賢者」の18の物語の全てが心に刺さり、素直な気持ちで受け入れることがすぐに出来れば、苦労はないのだと思います。
認めたくないと思うこともあるかもしれませんし、反感も起こるかもしれません。
すべてが腑に落ちなくても、どれか一つは何かがど真ん中に飛び込んでくるかもしれません。
物語の一つに「ひきこもり」に関連するものがあったのですが、私は自分にも「ひきこもり」の時期があったことを思い出し、非常に納得出来たのですが、「ひきこもり」の最中にこの話を聞かされても、全く受け付けなかったでしょう。
なので、心を豊かにする素因はいつ役に立つかは分からないものなので、一つでも多くインストールしておくのが得策だと思います。
時が来れば必要な時に芽吹く可能性があるので、可能性の種を一つでも多く心に撒いておくような感じです。
いつか目が出て、突然化ける時があると思います。
HanaAkari