火の神に熱すぎるお灸を据えられる、インド人妖術師のお婆の末路。
異様な雰囲気がありました。
神を降ろすという行為は、昔は今よりも普通に行われていたことかもしれません。
このお話には、その特殊能力の使い道を誤れば天罰が下ることになるよという戒めがありました。
魔術は使う者次第で、黒魔術にもなり、白魔術にもなり、白でも黒でもないようなものとか、もしかしたら手品になるのかもしれません。
インド人の妖術師のお婆が、中国の上海で占い師をしている。
それだけで何か黒っぽい事件性を思い描きますが、まさにその通りでした。
お婆は魔術を使い「アグニの神」というインドの古い「火の神」の力を借りて、「我さえ良ければ良し、それのどこが悪いのか」といったあこぎな商売をしていました。
お婆は自業自得のような最後を迎えるのですが、単純な勧善懲悪をテーマにしているようには思えず、行き過ぎた行為には反動も起こるということなのかもしれません。
人間も神も完璧でないのだから、過ちは起こると思います。
ただ何か一線があり、あまりに逸脱した場合には、お灸を添えられてしまうのかもしれません。
無料の電子図書館「青空文庫」について
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様々なテキストで読むことができるようですが、私は愛用している電子書籍〈ブックライブ〉で無料で購入できるのでそちらで読んでいます。
実を申しますと〈ブックライブ〉で0円で購入できる書籍を発見したことから、「青空文庫」の存在を知りました。
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良い発見をしました。
HanaAkari