「幸運の25セント硬貨」 スティーブン・キング著 を読んで

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〈幸運の 25セント 硬貨〉 〈スティーブン・キング〉作品を読んで
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「夢か幻か?」奇跡の夢カジノ物語には、冷めた気持ちはあるものの、応援する気持ちの方が勝るようです。

一枚のちっぽけな硬貨から、幸運の扉が開くのか?開かないのか?「開け!」と応援している自分がいました。

コイン

一夜にして大金持ちになったり、有名になったり、奇跡的な幸運を引き寄せたりする物語は数々ありますが、そういった話には「物語だからねぇ…まったく羨ましいよ…」という興ざめしてしまう気持ちが僅かながら起こってしまい、自分の浅ましさが浮き彫りになってしまいます。

それなのに、物語の登場人物がそういった幸運に遭遇し、一気に生活苦に悩む状況から抜け出せるような気配を感じると、ハラハラしながらも「上手く行け!」と応援していたのも確かです。

「いけよ、うまくいけよ!」と応援しながら、何処かで「そんな都合の良い話はない!」という冷めた気持ちもあり、「きっとこの先には落とし穴があるではないか?」と心配になっていました。

スティーブン・キング氏のやらしいところは、見事にそういった揺さぶりを物語に悠々と組み込んでいる辺りです。

「流石だな」思いますが、くえない曲者です。

カーソンシティのカジノを舞台にした物語だったのも、私個人には情景が想像し易くて楽しかったです。

私は自分で貯めたお金で初めて行った海外旅行が、アメリカ、ロサンゼルスとラスベガスのツアー旅行でした。

ラスベガスの特殊な雰囲気を楽しめたのは良い思い出ですが、金銭が余裕綽々でもなかったので、カジノはそれほど楽しめませんでした。

お金が無いというよりも、心が萎縮していて、気持ちがカジノに向かない感じで、「どうせ、勝てっこないから別のことにお金を使おう」と思っていたのでしょう。

物語に登場するカーソンシティのホテルで働くメイドのダーリーンが、同じような気持ち以上なのは容易に想像できました。

それまでは、その場で働いてはいるが、カジノは自分とは無関係の世界のことだったのが…

ダーリーンは果たして幸運をつかんだのでしょうか?

微妙な余韻をはらんだ結末が、いい意味でにくかったです。

ルーレット

一攫千金「ジャックポット」カジノのスロットマシーン 

カジノのスロットマシーンには「ジャックポット」という仕組みがあり、ルーレットの絵柄が揃う通常の当たりとは、次元の違う超大当たりがあります。

数多のプレーヤーがスロットマシーンに投じた金額の蓄積分が当たり金になるので、とてつもない金額を一瞬にして手にする可能性があります。

まさに一攫千金のカジノドリームです。

ラスベガスに行った時は初心者でも簡単にできる、スロットマシーンで一攫千金を夢見たものです。

「幸運の25セント硬貨」の物語は、このスロットマシーンが重要のポイントになっていました。

スロットマシーン

HanaAkari

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