このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【インドラ】追いやられた古い神|旅の玉手箱 インドの神様編-11
【インドラ】
〈インドラ〉という名は、日本でも耳に覚えがあったのですが、実際にインドに行った時には見かけることが無かった神様です。
古い時代では雷の神、軍神、最強神と非常に持てもてはやされているのですが、現代のヒンドゥー教では、隅に追いやられた古い神様となっているような印象です。
ヒンドゥー教より以前のバラモン教の時代では、英雄譚が輝かしい〈インドラ〉神も、時代の流れに飲まれヒンドゥー教の時代になれば、〈シヴァ〉神、〈ヴィシュヌ〉神の二柱の神に、最強の座を奪われてしまった感があります。
その証拠に、かつては最強を誇り英雄譚が売りだった〈インドラ〉神は、ヒンドゥー教の時代になると〈シヴァ〉神と〈ヴィシュヌ〉神の引き立て役にされた経緯が神話で分かります。
非常に強力な悪鬼などの登場で、まず戦いを挑むのが〈インドラ〉神なのですが、負けてしまう神話が目立つようになります。
その仇を取るのが決まって〈シヴァ〉や〈ヴィシュヌ〉であり、この二柱の神のかませ犬になっているのです。
現代に近い神ほど現生利益が強いのか?人気の移り変わりが神の世界にもあるのが可笑しいのですが、人気投票をしているのが人間なのだから当然の成り行きなのかもしれません。
厳しい神には体よく退散してもらって、現ナマの恩恵が欲しいと誰もが思うことではないでしょうか?
ヒンドゥー教の神々自体が、非常に人間臭いのですから。
だから面白いのですが。
〈インドラ〉は日本では〈帝釈天〉になりました。
〈インドラ〉神は仏教においては、仏教の守護神となり、〈帝釈天〉の名で知られます。
強力な武器〈金剛杵(ヴァジュラ)〉を持ちます。
HanaAkari