このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【グル・ジー】尊師たちの多いガンダーラの地|旅の玉手箱 インド雑学編-23
【グル・ジー】
インド、ヒンドゥー教の聖地バラナシで気の合う日本人旅行者間で、冗談でよく言ったヒンディー語に「グル・ジー」があります。
「グル」とはヒンディー語で、師匠、尊師などのことで、「ジー」は「様」になり敬意を表します。
ですから「グル・ジー」は「お師匠様」です。
旅行者の中に、若いのに肝の据わった落ち着いた佇まいの、Iさんがいました。
その冷静さから彼には「グル・ジー」というあだ名が付けられました。
実際には、宗教、精神性、ヨガなどの達観者のことを「グル・ジー」といいます。
インド映画を見ていると、よく「ババ・ジ」という言葉も耳に入りますが、「グル・ジー」とよく似た意味です。
インドの著名な「グル」たち
インドには有名でなく知られていない隠れた「グル」も多くいそうですが、少し旅をしただけでも小耳にはさんだり、ポスターやブロマイドでよく見かけた「グル」もありました。
〈グル・ナーナク〉
〈グル・ナーナク〉はシーク教の始祖で、〈ナーナク〉グルジーです。
〈シュリ・ラマナ・マルハシ〉
南インドに行った際は、〈シュリ・ラマナ・マルハシ〉と〈サティヤ・サイ・ババ〉の写真は至る所で見かけました。
〈シュリ・ラマナ・マルハシ〉は南インドのタミル・ナードゥ州を拠点に教えを説きました。
〈シルディ・サイ・ババ〉
〈サティヤ・サイ・ババ〉は〈シルディ・サイ・ババ〉の生まれ変わりと名乗っていました。
ですから私がインドに行った時は存命だった〈サティヤ・サイ・ババ〉の人気もあり、〈シルディ・サイ・ババ〉の写真もよく見かけました。
〈サティヤ・サイ・ババ〉
日本でもブームになったカリスマ的精神指導者かと思います。
アフロヘアーが特徴的で、奇術師のように手から「ビブーティ―」と呼ばれる聖灰を出し、それは非常に霊験あらたかなものでした。
知り合いのインド人が持っていましたが、例えば子供が高熱を出して困った時などの、「ここぞという時」にだけ使用すると言っていました。
〈サティヤ・サイ・ババ〉の様々なパフォーマンスは嘘で、怪しい、手品だろうと言われて、賛否両論ある「グル」でしたが、非常に人気があったのは確かです。
多くのグッズが売られていました。
私もコミカルな〈サティヤ・サイ・ババ〉がオーム(聖音)のマークが描かれた手の平をこちらに向けている、キラキラしたステッカーを買い、パスポートの裏表紙に貼っていました。
数年後に日本でパスポートの更新に行った時に、パスポートにはこのようにステッカーを貼ったりしてはいけませんと、厳重に注意されたことを思い出します。
〈Osho〉
〈Osho〉も相当、灰汁の強い人のようでした。
〈Osho〉の書籍を読んだことがありますが、私は毒舌が心地よい人だと思いました。
歯に衣着せぬ物言いは、時には痛快な時もあります。
インドにいる時は「Free Sex」を教えの一つにしている色物グルジーのイメージしかありませんでしたが、偏見を止めて、真意を探ってみようと試みると、結構面白いことを語っていたので発見もありました。
ただ私はどんな聖人が言った言葉であっても、何事も鵜呑みにはしないように心掛けています。
〈パラマハンサ・ヨガナンダ〉
インドにいる時は知らなかったのですが、日本で友人に薦められて知った著書、「あるヨギの自叙伝」で知ることになりましたが、インドの底知れない精神世界に改めて驚愕しました。
〈パラマハンサ・ヨガナンダ〉はヨガのグルジーですが、この自叙伝の内容は、多くの現代人には衝撃的だと思います。
超常現象とされるようなことが、当たり前の日常として普通に記されています。
HanaAkari