- カトマンドゥ〈Kathmandu〉
ネパールの〈カトマンドゥ〉からインドの〈バラナシ〉に向けてリターンしました。 - ゴーラクプル〈Gorakhpur〉
〈カトマンドゥ〉から陸路でインドへ入り〈ゴーラクプル〉まで行き、行きの時と同様に中継に一泊しました。 - バラナシ〈Varanasi〉
〈ネパール〉まで一緒に旅をしてきた友人とここで、完全に別行動になりました。それぞれ〈バラナシ〉には長居していましたので、時々顔を合わせることはありましたが、だらだらスタイルになっていた私より向こうは先に、次の目的地に向けて〈バラナシ〉を立ちました。淋しい思いもありましたが、新たに出会った旅人らと毎日楽しく過ごしていたので、ここで完全に自分の旅へとギアが切り替わった時でした。
- サールナート〈Sarnath〉
〈サールナート〉に「ダライ・ラマ14世」が来るとのことで、会いに行ったのが初めて〈サールナート〉に行った時です。数人の旅行者と一緒に一日観光も兼ねて、〈バラナシ〉から日帰りで行きました。その時に立ち寄った〈日本寺〉で縁があり、そこに宿泊することになり、気が付けば一ヶ月程滞在していました。
このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【サールナート】鹿野苑の下、人生に説法あり?分岐点となった場所|旅の玉手箱 インド編-12
【サールナート】
〈サールナート〉は、お釈迦様が初めて説法をした(初転法輪)場所とされ、仏教四大聖地の一つとなっています。
日本では鹿野苑(ろくやおん)と呼ばれたりします。
〈サールナート〉は、ヒンドゥー教徒にとっての大聖地〈バラナシ〉から10kmほどの場所にある、とてものどかで落ち着いた所でした。
ダーメーク・ストゥーパという大きな仏塔があり、芝に覆われた整備された公園がありました。
周辺には仏教国のお寺がそれぞれの国の建築様式で建てられており、各国のお坊さんが滞在していました。
仏教聖地として大切に思われている証拠だと思います。
〈ダライ・ラマ14世〉がサールナートに来るという情報を聞きつけたことがきっかけになり、サールナートに初めて行きました。
その時に観光で訪問した日本寺で知り合った旅行者から、「ここで宿泊することが出来る」と教えてもらい、何故か興味をそそられた私は、改めて訪問することにしました。
その時は宿泊させてもらおうとバックパックも一緒でした。
日蓮宗の日本寺「日月山法輪寺」にて
実はお寺などに宿泊するなんてことにはそれまで一切興味がなかったのですが、なぜかあの時は突然興味が湧いたのです。
宗教や精神的なことには興味がないだけでなく、どちらかというと怪訝な気持ちの方が強かったのに、不思議なものでした。
この時に訪問した際にいたお坊さんは、同じ年頃の青年の日本人のお坊さんでした。
Kさんですが、第一印象から何か持っていそうな感じのする方でした。
ここには宿泊条件があり、朝夕、二回のお勤め(お堂でうちわ太鼓を叩きながら南無妙法蓮華経を唱える)に参加することでした。
食事と部屋は用意してもらえて、決まった料金はなく、気持ちでドネーション(お布施)を出す仕組みでした。
スタッフにラダック(インド最北部チベット仏教の地)出身のKさん、ネパール出身のSさん、インド人のDさん、Mさんとその子供らがいて、いい感じのコミュニティがありました。
いつもは高齢のSお上人がいるとのことでしたが、この時は日本に戻っていたのでお会い出来ませんでしたが、一年後に再度訪ねた時にはお会いでき、貴重なお話を沢山頂きました。
朝夕のお勤め以外は完全に自由でしたので、居心地の良い雰囲気と滞在している旅行者とも馬が合い、気が付けば1カ月程滞在していました。
何よりも自分自身のことで驚いたことは、朝夕の「お勤め」には毛嫌いしてしまうかもしれないという予想に反して、ハマってしまったことでした。
快感と申しますか、ご近所など一切気にしないで大きな声を出しながら「南無妙法蓮華経」を唱えていると、うちわ太鼓を打つバチにも自然と力が入り、夢中でお題目を唱えていました。
単純にストレス発散になるのは間違いありません。
正直なところ、お題目にある意味は理解できないのですが、分からないながらにも「おや?何かあるぞ」と感じてしまうくらいに、有意義な時間でした。
K坊さんを筆頭に、スタッフ、宿泊者が一同になって大きな声と太鼓の音で、一体感になる感覚は素晴らしかったです。
見えないものに対して一切見向きもしなかった私が、初めて精神性に対して興味を持ち始めるきっかけになりました。
それ以降、急激に精神世界に興味を持ち、のめり込んだらとことん突き進む傾向のある私は、精神世界デビューしたといえるかもしれません。
どんなことから人生が変わってゆくのか分からないのが、生きている不思議だと思います。
ちょっとした出会いや一言で、何が起こるか分からないのは、人生の醍醐味かもしれません。
HanaAkari