このブログは私がバックパッカーとして、2000年11月~約半年の間に二度目のインド・ネパールの旅で訪れた仏教聖地を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【ホーリー/Holi】無礼講な一日|旅の玉手箱 インド雑学編-40
【ホーリー/Holi】
ちょうどデリーの安宿街〈パハールガンジ〉に宿泊していた時に、「ホーリー」の祭りがありました。
クレイジーで楽しいお祭りという噂は聞いていましたが、噂通りの素敵な?狂乱ぶりでした。
「ホーリー」の日は安宿から一歩外に出ると、外国人だろうが容赦なくカラフルな色粉と水を浴びせられました。
人々は狂ったように「ハッピー・ホーリー」と叫びながら、色粉を掛け合うのです。
私も瞬く間に全身色にまみれ色お化け状態になりました。
そして子供たちからは水鉄砲で撃ちまくられ、びちょびちょです。
一度、色と水でベタベタになってしまうと、身なりを気にすることが無くなるので、インド人と同じように色粉を撒き散らして楽しみました。
これはデリーでの「ホーリー」の模様で、地域によって違いはあると思います。
「ホーリー」の日の、成人女性の外出は非常に危険でした。
本来「ホーリー」は〈クリシュナ〉神にまつわるお祭りなのですが、私がデリーでインド人から聞いた話では、この日は怖い〈シヴァ〉神が一年に一度眠りに就く日であり、神の監視の目が無くなるので、普段は宗教倫理によって女性とのセクシュアルな接触を制限されている男性にとって、年に一度の性的無礼講が許される日になるということでした。
ですから、成人女性は痴漢やレイプの危険があるので、絶対に外に出ないように促されていました。
大変危険だということです。
実際に同じ安宿に宿泊していた日本人女性2人が、ある事情で宿の外に出た途端に、若い男たちに取り囲まれて体を触られる事態に遭遇しました。
その時は私を含め日本人男性3人が一緒にいたので、仕方なくパンチをお見舞いして追い払ったので、事なきを得ました。
そうでもしないと、お酒かバングラッシー(マリファナ入りのラッシー)で、ぶっ飛んでいる男どもを追い払うことが出来ませんでした。
女性には大変危険なお祭りです。
だから町中ではしゃいでいるのはインド人男性と子供たちだけで、大人のインド人女性は見かけませんでした。
子供は女の子も一緒に祭りを楽しんでいましたが、宗教的な意味を除いた俗な「ホーリー」の一面は、男たちが思いっ切り羽目を外してどんちゃん騒ぎをする一日だったように思います。
みんな「Happy Holi」「ハッピー・ホーリー」と言ってはしゃいでいました。
「ホーリー」の祭りの掛け言葉は「ハッピー・ホーリー」でした。
「ハッピー・ニューイヤー」のような感じですが、カウントダウンから新年への瞬間に乾杯されるのとは違い、一日中「ハッピー・ホーリー」が叫ばれていました。
お酒の場で「乾杯」を何度も叫ぶような感じです。
HanaAkari