最後まで覚悟を決めることがないまま、私が飛び降りる時がやってきました。
あれだけ恐怖を感じていたものが、全く無くなっていました。
不思議なくらい綺麗さっぱりと無くなったのですが、もうどれだけもがいても、自分の力ではどうすることも出来ないと諦めたんだと思います。
このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。
【スカイダイビング】大空での恐怖が諦めと快感へ|言葉の小槌100
【スカイダイビング】
一度だけスカイダイビングを体験したことがあります。
相当、昔の事ですがハワイに行った時に、せっかくハワイまで来たのだから、何でも思いっきり体験してみようと思ったのでした。
陸も海も空も全て満喫してやろうと、若さはエネルギーでした。
初めての体験ですから当然、一人で飛ぶことはできませんので、インストラクターにしっかりと縛り付けられて飛び降りますので、操作は全てインストラクター任せです。
命を一時インストラクターに預けるような感じですね。
アトラクションとはゆえ、まさかの場合は命を落とすことになりますので、もしもの場合に備えての誓約書に一筆しないと挑戦することは出来ません。
サインする時は緊張しました。
扉が解放されたセスナに乗り、空に向かいます。
私は空を飛ぶことには憧れが強い方で、飛行機は好きなのですが、あの時のセスナでの上昇はいつもと違い、初めて飛行機で恐怖を感じました。
セスナが上昇するにつれて、眼下に見える景色がどんどん遠ざかって行くのを見れば見る程、恐怖心が募ってきました。
飛び降りるまでの時間が刻々と迫ってくるのが、恐かったのだと思います。
逃げ道は無く、後には引けないのは分かっていても、心は往生際が悪いもんです。
最後まで覚悟を決めることがないまま、私が飛び降りる時がやってきました。
飛び降りる際には、私が前でインストラクターは後ろ側ですので、セスナの解放部から飛び降りる前段階で待機状態になった時には、私の目前には空しかない状態になりました。
目の前には空が漠然と広がっているだけで、眼下の遥か遠くの大地には吸い込まれそうな感じがしました。
そして、あれだけ恐怖を感じていたものが、全く無くなっていました。
不思議なくらい綺麗さっぱりと無くなったのですが、もうどれだけもがいても、自分の力ではどうすることも出来ないと諦めたんだと思います。
全てはインストラクターに掛かっているだけで、インストラクターがもし失敗したら、私は終わるだけだと納得したのでしょう。
実際にそうですから仕方ありません。
降下中はナチュラルハイテンションで最高に気分が高揚しました。
垂直落下は「快感」以外の何者でもなかったです。
凄いスピードで降下して行くことに恐怖は一切ありませんでした。
超人になったような感じがして気分は絶頂でしたが、おそらく特殊な環境によって、脳内麻薬のようなものが分泌されていたのではないでしょうか?
最高でした。
そしてパラシュートが開くと、反動で一旦、逆に一気に上昇するのですが、あれも面白い瞬間でした。
グンっと空に向かって引っ張り上がられるのですが、遊園地の絶叫マシーンのような衝撃でした。
その後はゆっくりと降下する時間を満喫できました。
上空から少しずつハッキリと見えてくる地上の景色を、じっくりと堪能できますし、インストラクターが遊び心を出して、旋回するように降下してくれたり、意図的に揺れを演出して楽しませてくれました。
地上に戻ってきて着地する時も、「うわぁ~」っと嬉しい感情が湧いてきて、フワフワしていました。
足取りもしばらくフワフワしていました。
思い切って自分を切り替えたい時なんかは、空を飛んだらいいのかも?
地上でモヤモヤしていて、どうしようもない袋小路にはまってしまっていたら、何も考えずに空を飛んでみるのもありかもしれないと思います。
そういった行動に意味が無いように思えても、理屈は抜きでスッキリするかもしれません。
袋小路にはまっている時は、物事にいちいち意味を考え過ぎていたり、思考過剰な時に陥っている感じがしますので、空を飛ぶとか、突拍子もない事をしてみるのもありかもしれないと思います。
パラグライダーなんかも楽しそうで、一度体験してみたいものです。
最近はパラグライダーに大きな扇風機のようなものが付いていて、まさに空を飛んでいるようなものまであるので、あれなんかは快感なんだろうな。
箒や絨毯で自由自在に飛べたら最高なんでしょうが、移動機能が付いたパラグライダーは、結構そんな夢に近づいているようで想像するだけでワクワクします。
HanaAkari