ロシアの文豪「レフ・トルストイ」の短編小説のタイトルですが、私はとても面白い小説だと思います。
地球から言わせれば、何勝手に私の体に「国境」なんて線引きしてくれてんだってことでしょう、本当は、墓穴一つ与えられるだけでも贅沢なことかもしれません。
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【人にはどれほどの土地がいるか】トルストイの教訓|言葉の小槌68
【人にはどれほどの土地がいるか】
「人にはどれほどの土地がいるか」ロシアの文豪「レフ・トルストイ」の短編小説のタイトルですが、私はとても面白い小説だと思います。
激動の時代に戦争体験もした人物の境地は想像することしかできませんが、深いメッセージをひねりの効いたユーモアで単刀直入に表現されている「人にはどれほどの土地がいるか」は、世界のあちこちで領土問題で荒れている現在にこそ、地球上の人全てが読んで欲しい小説です。
短編小説ですのですぐに読むことができます。
出来る限り広い「土地」を所有したくて、悪魔の罠にはまって命を落とす男の物語ですが、最後のオチに「トルストイ」からのメッセージが現れていて、結局どれだけ欲張っても「最後に一人の人間に必要な土地は自分の墓穴ひとつ分」だという、皮肉たっぷりのところが大好きです。
その「トルストイ」がロシア人というのも、2022年の「ロシア」を見ていたらとても皮肉だと思います。
しかし小説のように極端にはいかなくても、「人にはどれほどの土地がいるか」には、戦争を解決するヒントがあるように思うのですが、もう取り返しが付かないところまで来てしまっているのでしょうか?
悪魔の罠にはまって自滅するまで気が付かないのは、せっかく先人が智慧を残してくれているのにもったいない限りです。
そもそも自分の国の領土だと言い争っていますが人間の歴史は、せいぜい数千年の歴史なのに、地球からしたら「へそが茶を沸かす」ようなことで言い争って、戦争までしているのは間抜けだと思うんです。
地球から言わせれば、何勝手に私の体に「国境」なんて線引きしてくれてんだってことでしょう、本当は、墓穴一つ与えられるだけでも贅沢なことかもしれません。
「宇宙」からしたら鼻くそ程の価値もないかもしれませんね。
トルストイさん、答えはもしかして小説「イワンのばか」ですか?
「トルストイ」の同じような短編小説に「イワンのばか」がありますが、馬鹿正直な「イワン」がただ馬鹿正直に生きているだけで、悪魔が自滅してしまうというストーリー展開です。
欲に囚われず、愚直に生きていたら、「正直者は馬鹿を見ない」という結末に自然となるお話ですが、「正直者は馬鹿を見る」というのが、世の常だと考えてしまっている時点で、すでに間違っているのではないかと考えさせられ「愚直」に憧れてしまいます。
なかなかそのようには生きられないので、人間は変に賢くなり過ぎたのかもしれないと思ってしまいますが、わざわざ退化するのは論外だと思うので、私は次に進化する姿が見たいです。
「知識」よりも「智慧」が大切なんだと思います。
でも「知識」も大事ですから少し違いますね。
「知識」を食べて、ちゃんと「消化」して、自分の「智慧」にするという感じですか?「トルストイ」さんどう思いますか?
「自分で考えなさい」とのことです。
HanaAkari