言葉の小槌76 word is magic 【凪と時化】

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言葉の小槌② 言葉の小槌 〈51~100〉
言葉の小槌 51~100
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「凪」とは真逆の海の姿ですが、静と動の大自然のエネルギーには畏敬の念を抱きます。

「凪」と「時化」は一般的には対義語とされていますが、「時化」をせこい意味で使う場合は類義語のようになりますので、ちょっと面白い言葉です。

このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。

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【凪と時化】対義語でもあり類義語でもある感じ?|言葉の小槌76

【凪と時化】

凪

凪(なぎ)

無風状態の穏やかな状態を「凪」と表現しますが、綺麗な響きです。

沿岸地域では天気の良い日には日中は海から内陸に向かって海風が吹き、夜中には内陸から海に向かって陸風が吹くそうで、その切り替わる時に無風状態になる時間帯が「凪」の状態です。

「凪」の海を眺めていると静まり返った水面に心が落ち着き、穏やかな気持ちになったりしますが、夏の夕方の空気が止まってしまったような「凪」の時には、蒸し暑さで一層息苦しく感じてしまうこともあります。

夕凪(ゆうなぎ)

夕刻に海からの風が止み、陸からの風に切り替わる時間帯の無風状態を「夕凪」といいます。

私は大阪の沿岸部に住んでいますが、そういった事象で夏の夕方には酷く、暑く感じるのですね。

また大阪市の港区には「夕凪」という地名もありますが、現在では埋め立てが進んで海には近いものの、沿岸部というには地形が変わってしまったような所ですが、昔の沿岸部があった辺りなのでしょう、「夕凪」がはっきりと分かる地域だったので名付けられたのかと推測できます。

朝凪(あさなぎ)

夜中に陸から海に向かって吹いていた風が、海からの風に切り替わる時の無風状態が「朝凪」です。

時化(しけ)

海が荒れて波の高い状態を「時化」と呼びますが、台風等の影響で「大しけ」になった海は恐怖に感じる程の迫力があります。

「凪」とは真逆の海の姿ですが、静と動の大自然のエネルギーには畏敬の念を抱きます。

時化

景気が好くない時の表現としても使われます。

「時化」は商売などの売れ行きが悪い時にも「時化ている」と使われたりします。

金銭的に景気の良くない場合に使われますが、私の身の周りでは「お金にせこい人」「考え方がせこい」人のことを「しけた奴」なんて言ったりもします。

一度消した煙草の吸殻に、再度火を点けて吸うことを「シケモク」すると言いますが、こちらも関係しているような感じがします。

せこい意味での「時化」と煙草の煙の「モクモク」とを掛け合わせた言葉ではないのかと思いますが、諸説あるようです。

一度吸い終わった「湿気た煙草」だという説もあります。

吸殻

「凪」と「時化」は反対の意味でもあり、同じような意味にもなる。

「凪」と「時化」は一般的には対義語とされていますが、「時化」をせこい意味で使う場合は類義語のようになりますので、ちょっと面白い言葉です。

いずれにせよ「シケモク」はしても、人として「しけた奴」にはならないようにしたいと思います。

HanaAkari

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