このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【SOLDIER|ソルジャー】渋い|旅の玉手箱 インド映画編-2
【SOLDIER|ソルジャー】
この映画でインド映画のダンスシーンのカッコ良さに見惚れ、思わず身を乗り出して見入ってしまう感覚を味わいました。
あの一つのダンスシーンを見るだけでも価値のある映画だと思います。
色々と見たインド映画のダンスシーンの中でも、際立った印象が残っています。
音楽も素敵だったので、文句なしの満点ダンスシーンです。
“TERA RANG BALLE BALLE “という歌と共に、主役の二人が男性チームと女性チームに分かれて対抗するような形式のダンスシーンでしたが、完全に引き込まれました。
このように男女対抗のダンスシーンはインド映画によく見かけましたが、ただ張り合うというよりも恋の駆け引きをダンスで表現しているようで、意地を張っていながらも恋心が見え隠れして、思わずニヤッとしてしまうのでした。
インド映画の音楽は、甘い声の男性と、伸びるように高い声の女性のデュエットスタイルで、ダンスシーンは口パクが基本のようでした。
ストーリーは復讐物語で、こちらもインド映画に多いリベンジと恋愛の組み合わせでした。
復讐相手の娘と恋に落ちるという展開だったと思います。
言葉は分からなくも何となくストーリーが理解でき楽しめるのが、インド映画の魅力の一つだと思います。
【SOLDIER|ソルジャー】出演者について
インドの俳優事情は人気の男性俳優の活躍する期間は長く、女優は短い時期に華々しく咲き、次から次に新しい人が出てくるという印象がありました。
女優の入れ替わりは多いようですが、出演している時期には連続して出演しているようで、一定期間は同じ女優の出演する映画を次から次に見かけました。
世界一の映画製作数を誇るインドらしい一面だと思います。
ボリウッド映画の構成はヒーローとヒロインが必ずいて、準主役がその脇を固めるスタイルが王道のようでした。
〈ボビー・デーオール〉
ヒーロー役は、〈ボビー・デーオール〉。
ソバージュぽい長髪に、彫の深い顔のイケメンでした。
インド人の中には西方の血を感じさせる顔立ちの人がいましたが、〈ボビー・デーオール〉もそのような顔立ちで、ギリシャ彫刻のようなイメージです。
ヘレニズム調の顔立ちですから、ブサ顔ではなくキリっとしていて美的な感じがしました。
〈プリティー・ジンタ〉
ヒロイン役、〈プリティー・ジンタ〉。
〈プリティー・ジンタ〉のデビューから二作目の作品。
〈Dil Se…|ディルセ〉という映画に続いて、連続して彼女の出演する映画を見たのですが、この〈SOLDIER|ソルジャー〉での彼女は、大変魅力的でセクシーでした。
特に唇がとてもセクシーだった印象があります。
あの頃のインドの映画館について
インドの映画館はとにかく楽しい映画鑑賞ができました。
今のインドの映画館事情は分かりませんが、当時は日本の映画鑑賞マナーとは正反対の私からすれば型破りな映画鑑賞が、とても楽しかったです。
ちょっとしたラブシーンでは口笛を鳴らして喜ぶ人や、歓声をあげる人、手を叩いて感情を露わにする人、静寂とは無縁の映画鑑賞でした。
インド人の映画鑑賞は、とにかく思いを口に出したり、騒いだり、観客一体となって盛り上がっていました。
喫煙する人もいるし、まあ、日本だと摘まみ出される要素満載の楽しみ方がインド流で、無茶苦茶面白かったです。
映画の上映時間が3時間ほどありましたので、途中で休憩時間が10分ほどあったのも助かりました。
インターバルという画面が出て一旦休憩になるのですが、インターバルの前は必ず盛り上がるようなシーンになり、その余韻を持ちながらみんなトイレに行っては、口々に感想を述べあったりしているようでした。
私はあのインドの映画館が大好きでした。
勝手ながらいつまでもあのようなインドらしい風景は残って欲しいと思います。
HanaAkari