「台風の時も強風が南からやってきますので、呼び名のイメージとは裏腹に北風よりも獰猛なのではないでしょうか?」
「南風は湿気とは切っては切れない存在みたいです。」
このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。
【南風】暑い湿気を含んだ荒々しく獰猛な風みたい|言葉の小槌63
【南風】
先日、南風が強く吹いたのですが、南風は湿気を多く含んでいるようで、ねっとりとした肌感覚でした。
その時に南風といえば爽やかなイメージを持ちますが、実際はそうでもないかもしれないという気になりました。
台風の時も強風が南からやってきますので、呼び名のイメージとは裏腹に北風よりも獰猛なのではないでしょうか?
北風には失礼ですが、北風に対して持っていた怖いイメージが、実は南風の実態のように思います。
地域によっては南風は「はえ」とも呼ばれるそうです。
南風ノトス
ギリシャ神話においては南風は「ノトス」と呼ばれ「アネモイ」と呼ばれる風の神々の内の一人です。
東風エウロス
西風ゼピュロス
南風ノトス
北風ボレアース
「西風ゼピュロス」は有名な絵画、ボッティチェリ作の「ヴィーナスの誕生」で貝殻の上に立つ「ヴィーナス」に息吹きかけている姿で有名ですが、「南風ノトス」は名の響きはいいですが、詳しくは知りませんでした。
しかしながらギリシャ、イタリアの地中海地方では現代でも南から吹き寄せる生暖かい風は湿気を多く含んでいて不快なのだそうで、やはり獰猛な一面があるようです。
南風は湿気とは切っては切れない存在みたいです。
ローマ神話においては、湿気を運ぶ「シロッコ」の化身「アウステル」と呼ばれます。
シロッコ
「シロッコ」は地理の授業での聞いた記憶がありますが、久しぶりに目にするとちょっと可愛らしい呼び名ですね。
「シロッコ」とは初夏の頃に「サハラ砂漠」から地中海に向けて吹く南風のことで、アフリカ上空では乾燥していますが、イタリア南部に到達する時には高温で湿潤な生暖かい風となり、時には砂嵐も伴う荒々しい風のようで、実は一つも可愛らしくありません。
やはり「南風」は荒々しい一面と湿気を持った要注意な風だと認識しました。
やっぱり湿度の高い、ぬめっとした風は気持ちがいいものではありません。
それも地球の息吹で、大切な流動でしょうから、あれは嫌、これは良いみたいな発想は当てはまらないのでしょうが、現代の集合住宅のように鉄筋コンクリート造りの建物に住んでいますと、エアコンが無ければとても耐えれません。
そんな時、「洞窟住居」に一度住んでみたいなと思ったりします。
洞窟は年間を通して温度が一定のようで、外に比べて夏は涼しく感じ、冬は暖かく感じるそうなので、居心地の良い空間に創意工夫すれば、かなり快適なのではないかと想像します。
HanaAkari