「ラ・セーヌの星 愛蔵版」原作:金子満 作画:森村あすか を読んで

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ラ・セーヌの星〈読書感想文〉 〈漫画本〉作品を読んで
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フランス革命時代を舞台に、仮面を被った女剣士「ラ・セーヌの星」が活躍する。

私にとっては小さい頃に見たアニメで、いつまでも心に残っているものの一つです。

懐かしく思い漫画版があったので読んでみたら、あの時代は世間全体に舶来ものに対しての憧れが強かったことが思い出され、フランスのパリを舞台にした「ラ・セーヌの星」は、それだけで何かそそるものがあったのだと思いました。

ベルサイユ宮殿

昭和の頃は西洋的なものへの憧れが異常に強かったうえに、正体不明の若い女性の主人公が細身の剣を操り、悪者たちと互角以上に渡り合っていく姿には、一般的なヒーローとは違った特殊な魅力がありました。

それらが漫画にも反映されていたので、途中で止めることが出来ず一気読みにとなりました。

「ラ・セーヌの星」というネーミングだけでも十分に魅力的です。

さらに、パリ、セーヌ川、ベルサイユ宮殿、王妃マリーアントワネット、フランス貴族、バスチーユ牢獄、フランス革命、サン・ファの黒バラ、黒いチューリップなど、一つ一つの単語に興味の湧くものばかりなのです。

マスカレード

ああ~、願わくばテレビアニメと同じように最後まで描いてくれたらもっと嬉しかったのにという思いはありますが、私には残念さを上回る、おフランスの夜風が香ってくる上質の時間になりました。

復刻版があるだけでもありがたいことです。

「ラ・セーヌの星」の秘密は、主人公〈シモーヌ〉の設定にあり。

「ラ・セーヌの星」の主人公は、〈シモーヌ〉という可憐な少女です。

彼女を仮面を付け、コスチュームを纏って、レイピア(細身の剣)を携えて、正義を貫きます。

〈シモーヌ〉という名はフランス女性の名です。

フランス語の〈シモーヌ〉の男性名は〈シモン〉、英語では〈サイモン〉と、ユダヤ系に由来する名になります。

セーヌ川

「ラ・セーヌの星」の〈シモーヌ〉は出生に秘密があり、フランス革命でギロチンによって処刑された、ルイ16世の王妃〈マリー・アントワネット〉の妹という設定になっています。

母の違う妹ということで、大人の事情からその出生を隠されて、花屋の娘として育つのですが…運命は彼女を「セーヌ川の星」=「ラ・セーヌの星」へと導くことになります。

HanaAkari

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