「イマジナル・セル」蛹から蝶になる過程で起こる細胞現象に‼
美しい絵本のような要素もあり美しい絵も魅力の素敵な本でした。
「イマジナル・セル」とは蛹が蝶になる時に、蛹の体内に出現する細胞のことで「成虫細胞」と表現される、ある種の専門用語のようです。
この細胞の役割と、そこで起こる現象に着目して「人の向かうべき未来」へのヒントを発想されたみたいでした。
蝶は餌を食い漁っていたイモムシだった時代から、一転して微動だにしない蛹に変体し、やがて羽化して空に飛び立ちます。

蛹になると体内にそれまで存在しなかった「イマジナル・セル」がポツポツと出現するようになり、初めはイモムシの免疫細胞によって排除されていくことが起こるそうです。
初めのうちはそうやって生まれては消されていく「イマジナル・セル」ですが、次第に発生する数が増えてきて、単細胞同士で共鳴し始め集合体を形成するようになり、どんどん数を増やしていくのだとか。
それらが蝶になるための細胞たちで、ある時「転換点」に達したら、それまで続いていたイモムシの免疫細胞による攻撃が終わり、イモムシ細胞は融けてスープになり、蝶のための栄養に変容してしまうのです。
この「イマジナル・セル」の働きは、人や社会の未来への明るい希望を示してくれているといえそうです。
「正直者が馬鹿を見る」ようなきらいがある社会でイモムシみたいに這いずり回って生きているけれども、一人一人の小さな行いの変化が、やがて「転換点」に至ることになれば、蝶にでもなれるんだよ…ウフフ…みたいに思えるからです。

小さなことからコツコツと…その発想が好きです。

大それたことを夢想することも素敵ですが、地味で馬鹿にされがちなことでも、目の前の小さなことからコツコツとしっかりと生きることが大切なんだと思いました。
もしかすると大それたことや特殊なことなどよりも以前の、オーソドックスな真理なのかもしれません。
HanaAkari