このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【ゴーヴィンダ】クリシュナと俳優と|旅の玉手箱 インドの神様編-6
【ゴーヴィンダ】
〈ゴーヴィンダ〉=〈牛飼い〉は、〈クリシュナ神〉の別名です。
〈クリシュナ〉は〈ヴィシュヌ神〉の化身の一つとされますが、独立した神として崇められることもあります。
肌の色が黒い神ということですが、実際にインドで見た〈クリシュナ〉の絵や像の肌は青いものがほとんどでした。
肌が青いので人間離れした雰囲気があって、バンスリーと呼ばれるインドの横笛を持った姿が色っぽい神様でした。
実際に〈クリシュナ〉には、武勇伝以外に色男として浮名を流すようなエピソードがあって、現代だったら女性の敵として見られかねない破天荒な一面もある、大変色気のある神様です。
〈ゴーヴィンダ〉の名は、彼の妻〈ラーダー〉が牛飼いであることから由来します。
最愛の妻〈ラーダー〉を愛する〈ゴーヴィンダ〉ですが、彼には彼女を泣かすような色男としての有名な逸話もあります。
それでもすったもんだの後は、お後がよろしいようでという展開に納まるのが、偉大なる神様の魅力といえるでしょう。
この〈ゴーヴィンダ〉の物語は、12世紀にインドの詩人〈ジャヤデーヴァ〉の作品「ギータ・ゴーヴィンダ」に描かれています。
インドの映画俳優の〈ゴーヴィンダ〉について
私がインドに訪れた時に上映されていたボリウッド映画に「ANARI NO 1 (アナリ ナンバー ワン)」がありました。
その映画の主役俳優が〈ゴーヴィンダ〉氏でした。
当時、映画俳優では〈シャー・ルク・カーン〉氏が、圧倒的に人気が目立つ時期でしたので、他の俳優の映画も見てみようと思い、「ANARI NO 1」を上映している映画館に足を踏み入れてみました。
ラブコメディーでしたが、主演の〈ゴーヴィンダ〉氏のおどけた演技が楽しく、時に二枚目になって締める所などに、役者魂を感じたものです。
コメディー俳優の要素が強かったのでしょうか?筋トレマッチョ姿の多かった他のインド俳優と違い、普通ぽい容姿から庶民的な印象を受けました。
日本でいうところの〈ムロツヨシ〉氏のような感じでしょうか。
ただ非常に人気があったのは、映画館の空気から感じましたし、周囲のインド人に〈ゴーヴィンダ〉氏のことを尋ねると称賛の声ばかりだったので、人々に愛されている俳優なのでしょう。
HanaAkari