旅の玉手箱【ナンディン】〈インドの神様編-5〉

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旅の玉手箱〈インドの神様編〉
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このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。

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【ナンディン】牛肉を食べない理由|旅の玉手箱 インドの神様編-5

【ナンディン

インド人が牛肉を食さない理由は、ヒンドゥー教徒にとって牛は神様だからです。

ヒンドゥー教徒が大半のインドでは、牛は神聖なものとされ特別視されますので、殺したり、ましてや食肉とすることなどはあり得ないことでした。

しかし、ごく一部に水牛を食べられる所はあり、水牛は牛とは違うということですが、実際は大半のインド人はベジタリアンでした。

そのような事情から町中には野良牛がのらりくらりと闊歩しているのが当たり前で、狭い路地などでは通行の邪魔になって、牛様が道を譲ってくれるのを待つしかありませんでした。

インド 牛

そのような日常に慣れているインド人は、牛のお尻を思いっきり引っ叩いて追い立てていましたが、まあ、そんなものでしょう(笑)

私は路地を歩いている時に前を歩いていた人が野良牛の横を通りかかった時に、急に牛が首を横に振り、角の生えた頭で軽く持ち上げられたの目撃したことから、どれだけのんびりしてくたびれた感じがする牛でも、すぐ側を通り抜けるのは避けるようになりました。

野良牛に悪意はなかったのかもしれませんが、いくら神様だと言われても、私には牛は牛にしか思えなかったですから…そして力があるからおっかなかったので。

牛の神様〈ナンディン〉は〈シヴァ神〉の乗り物とされますので、〈シヴァ神〉と一緒に祀られていることが多いようでした。

ナンディン
ナンディン

そんな白い聖牛〈ナンディン〉は、ヒンドゥー教における天地創造神話「乳海攪拌」の時に誕生した、〈スラビー〉と、聖仙カシュヤパとの間にできた子です。

白い牡牛の姿をしています。

ちなみに母親の〈スラビー〉も白い牝牛の姿ですが、顔は人間で翼が生えているのが特徴です。

人面有翼の白い牝牛の姿をしており、ミルクのように生命を育む女神とされています。

〈ナンディン〉は楽器を演奏する時には、牛の頭を持つ人の姿になります。

〈シヴァ〉と行動を共にする〈ナンディン〉には、楽器の演奏者としての一面もあります。

〈シヴァ〉には色々と別名があり、その一つが舞踏王〈ナタラージャ〉で、踊りを舞う〈シヴァ〉の姿を讃えてそう呼ばれます。

その時にお供である〈ナンディン〉は、腕が四本で顔が牛の人の姿に変化し、〈ナタラージャ〉の舞のために音を奏でるようです。

ナタラージャ
ナタラージャ

多才ぶりを発揮するのはヒンドゥー教の神々に多くあることですが、腕が四本とか顔がいくつもあるのが普通のヒンドゥーの神々ですから、きっと朝飯前のことなのでしょう。

HanaAkari

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