里親を見つけたみなしご猫の「とっぺちゃん」
捨て猫などの猫の保護活動を行っているNPO法人に連絡をとり、そちらが運営している猫カフェに引き取ってもらったそうです。
このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。
【とっぺ】高山や富山の方言では豆腐のことをいいます|言葉の小槌7
【とっぺ】
最近ある知人から「とっぺ」という言葉を初めて耳にしました。
飛騨地方の方言で「豆腐」のことを「とっぺ」と言うそうです。

その方は岐阜県高山市の出身でしたので、会話の中に自然と「とっぺ」という言葉を使ったのですが、意味が分からなかったので教えてもらいました。
正確には猫の「とっぺちゃん」の話になります。
高山に里帰りに一時期戻っていた時のこと、ある日、二匹の兄弟の子猫が庭に迷い込んできたそうです。
子猫に「兄弟ですか?」と質問したのではないようですが、二匹の姿形がまるで双子のようにそっくりだったので、兄弟だと感じたみたいです。
白と黒の二色のハチワレ顔でとてもかわいかったようですが、母親猫と思われる猫がやってきて片方の子猫だけを連れてどっかに行ってしまい、一匹だけがとり残されてしまいました。
野生の掟なのか?この猫一家のやんごとなき事情なのか?ただの偶然の不幸なのか?想像することしかできませんが、不憫に思ったその方は家にあった「とっぺ」を投げてやったみたいです。
猫が豆腐を食べる姿はあまり想像できませんが美味しそうに食べたようで、それ以来居ついてしまったそうです。
しばらくして高山から兵庫県に帰る時がきた際に、情が移った子猫を放っては帰れないと思ったそうで、捨て猫などの猫の保護活動を行っているNPO法人に連絡をとり、そちらが運営している「猫カフェ」に引き取ってもらったそうです。
その際に「この子の名前は何ですか?」と聞かれたそうで、名前は無かったのですが「とっぺ」を食べたエピソードから、「とっぺちゃん」という愛称がその時に誕生しました。
幼い内から波乱万丈でしたが、里親を見つけたみなしご猫の「とっぺちゃん」でした。
迷い猫にとっての安住の場所を「猫カフェ」という形で設けているアイデアが良いですし、引き取り希望の方がいれば猫たちは新しい飼い主のところへも行けるそうです。
素晴らしい活動ですね。
この物語を教えて下さった方は元々「犬派」だったのが、この出来事を機に「猫派」になったそうです。
猫に関する言葉や逸話も多くありますし、猫はちょっと不思議な動物ですね。
ツンデレのところが魅力なのかなぁ。
私はひどい猫の毛アレルギーなのですが、猫の見た目はとても愛嬌があってかわいらしく思います。
残念ながら触ったりするとくしゃみが止まらなくなり、目はかゆくなって、こすると腫れあがったりしますので触れることはできませんが、「とっぺちゃん」を陰ながら応援したいと思います。
悲劇を味わった「とっぺちゃん」には、これから最高の一生を送り、最後にはミュージカル「キャッツ」の「ビクトリア」のように真の「ジェリクルキャッツ」の称号を手に入れてもらいたいですね。
HanaAkari