旅の玉手箱【横入り撃退】〈雑ネタ編-3〉

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このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。

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【横入り撃退】反則ギリギリの強硬手段で|旅の玉手箱 雑ネタ編-3

【横入り撃退】

私がインドを旅した頃は、とにかく汽車やバスの切符を購入するのは疲れました。

列に並んでもちゃんと並んでいる人の方が、なかなかチケットを購入することが出来ない不条理がありました。

部外者の立場から見直してみると、それはマナーが悪いのか?そういう文化なのか?不思議な現象だと笑って過ごせることですが、当時は怒りで煮えたぎる胸の内を原動力にし、目じりを吊り上げてチケット購入に挑んだものでした。

スマートフォンが普及した今では、流石にこのようなことも減ったと思います。

今では良い思い出ですが、あの時は憎悪によって横入りした輩を撃退したことがありました。

インド

インドのある地方都市で列車の切符を購入するために、人混みに混じり順番待ちの列とおぼしきものに並んでいました。

列とおぼしきというのは、後ろから見てると列など無視して窓口に割り込む輩が多くいて、なかなか進まない列に並んでいる人よりも、横入りした者がどんどん先に切符を購入していくからです。

列の先頭にいる人が割り込んだ者に対して、何も言わないのが不思議ですし、切符売りも横入りした者を受け付けるなよと、苛立ちが積もっていくばかりでした。

列に並んでいる人の横入りに対するせめてもの対抗手段は、出来るだけ間隔を空けずに密着して並ぶことだけです。

しかし、そのようなことは一番前に入り込んでくる輩が大半だったので無意味でした。

一応日本人の私は、後ろから押すようにして列に並ぶのも憚りがありいい気分では無かったですし、何よりも順番抜かしが当たり前のような状況が、見慣れていても心から納得することが出来なかったのです。

人混みは息苦しいし、無駄に時間は経過するし、変な正義感のせいでイライラするし、やっと一番前まで進んだ時は相当苛立っていました。

そして私の感覚ではどう見ても私の番だと思った矢先に割り込まれたのです。

あんなタイミングでも平気で入り込んでくるのですから、唖然としてしまったと同時に、怒りで髪が逆立ちました。

隣を見ると次に割り込もうとしている輩がいたので、これは負けてられない何とかしなけばと邪まな知恵を働かせ、その時に備えました。

私は素早く窓口に張り付いたけれど、案の定横入り男は割り込んできました。

押し合いへし合いのどさくさに紛れて、準備していたボールペンの先を男の頬に中ぐらいの力で突き刺してやりました。

軽くだと痛くないですし、強すぎると刺さってしまって問題ですから、加減を調整してひとチクリしてやったのです。

さも事故のような素振りで「Oh ソーリー」とか言ってしらばっくれました。

男がひるんだ隙に完全に自分の番を確保した次第です。

インド

その男には申し訳無かったけれど、何か他のインド人から受けた苛立ちに対して、してやったような気になりました。

事故を装った計画的犯行を「Oh ソーリー」と、一言で片付けられた快感がありました。

さらにその後に「ノー プロブレム」と言ってやりたかったくらいです。

横入り男とはその時だけの接点ですが、インドを旅する道程で旅行者から甘い汁を吸い上げようとするインド人からさんざん嫌な気分にさせられていましたから、何か仕返しが出来た感じがしてほくそ笑んでしまいました。

ちっちゃい話ですが、あの頃相当鬱憤が溜まっていたのだと思います。

不愉快な気持ちになるような出来事があった時に、決まってそんなインド人が言った言葉が「ノー プロブレム」でした。

問題だらけなところに「ノー プロブレム」と言われるから、怒りのボルテージがさらに上がったのです。

ですから横入り男をボールペンで一刺しした後には「ノー プロブレム」と、インド人のようにしれっと言ってみたかったものです。

残念ながらそんな勇気はありませんでした。

HanaAkari

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