「シルバー・バーチの霊訓」を再読して、改めて胸に手を当てて考えることになりました。
私が〈シルバー・バーチ〉を知るきっかけになったのは、日本人のスピリチュアルヒーラー、故山村幸夫氏の「神からのギフト」という書籍に紹介されていたからです。
山村幸夫氏のことを知ったのは、もう20年以上前になりますが、末期癌の母をどうにかして助けることは出来ないものかと、様々なことに手当たり次第に当たっていった挙句、私自身もスピリチュアルヒーリングを行っている会に出会い、最終的に藁をもつかむ気持ちでスピリチュアルヒーラーの端くれを経験することになったからです。
スピリチュアルヒーリングに対しては半信半疑でしたが、清水の舞台から飛び降りたことで、実際に目に見えない世界が実在することを実感し、肌で感じることが出来た経験になりました。
母は他界したのですが、奇跡的に重病から回復する人もあるのに、なぜ病気が治る人と治らない人がいるのだろう?理不尽に感じる時もありました。
その答えを山村幸夫氏の「神からのギフト」に見つけることになり、その山村幸夫氏が敬愛する〈シルバー・バーチの霊訓〉のことに触れていましたので、それがきっかけになり「シルバー・バーチの霊訓」を読んでみたのです。
そして「シルバー・バーチの霊訓」を抜粋して一冊の書籍となった「シルバー・バーチの霊言集」を見つけましたので、何かの縁かと思い改めて読んでみました。
それらは〈シルバー・バーチ〉というネイティブアメリカンの心霊を経由して、霊媒の口からこの世に伝えられた霊界通信の数々ですが、その言葉の全てが、分かりやすく簡潔に私たちにメッセージを伝えてくれているので、時に胸に手を当てて考えさせられることはあっても、とても読み易いのがありがたいです。
霊界通信にもいくつかパターンがありますが、とても難解だったり、怪しかったりしますが、〈シルバー・バーチの霊言〉は非常に明瞭で、現代人向けのように思います。
私は様々な精神的な教えの根底はすべて同じなのだと感じていますが、あの手この手で多くの心霊がこういった活動をしているのでしょう。
私は真偽を追求することにはあまり興味がなく、せっかく縁があったものですから、その中に何かしらの灯りを見つけようと考えています。
しかし、何でも鵜呑みにしないように心掛けています。
〈シルバー・バーチ〉自身もそう語っているのが、私がこの「シルバー・バーチの霊言」の好きな所です。
私たちはこの口が裂けても決して言わない、「理性を使うな、ただこれを信じよ」とは。私たちはこう言う「神が貴方に授け給うた理性を使いなさい。私たちを試み、私たちを調べなさい。もし私たちの言葉が卑しく、道にはずれ、酷いものに思えたら、いつでも私たちを否定しなさい」と。
「シルバー・バーチの霊言」より、ピックアップ・・・
「シルバー・バーチの霊言集」の中の言葉はどれも大切なことを教えてくれているのですが、時には自分の実情と照らしあわせて考えると重く感じることもあります。
それでも、私が気になったいくつかの霊言をいくつかピックアップしたいと思います。
種子は暗い土の中に置かれ、十分な力を養って生命を吹き出す。ちょうどそのように、人もやがて霊的生命を吹き出すために、予め暗い地上に置かれ、人間の経験を重ねて力を蓄える。人の最も嫌がる悲しみ、苦しみ、涙、失望、災い、苦痛、これらも実は魂にとり、極めて価値ある経験である。
しかし苦しんでいる時にはその事は分からない。後になって過去を振り返ってみると、それが初めて分かる。その場その時その事だけで、人生を判断してはいけない。逆境によって、人格は試練をうけ、涙と悲しみによって、魂は力を得る。
私たちはすべて神の分身である。神はある者を赤く、ある者を黒く、ある者は黄色に、そしてある者には色をつけ給わなかった。だが、これらすべての色は、神の計画の一部である。
皮膚の色が一つに溶け合い、もはや人が皮膚の色を意に介さず、ただ内部の魂にのみ目を向け合う時、初めて地上に平和が来る。黄色は黄色なりに、白色は白色、黒色は黒色なりに、それぞれ他人種の役に立つものをもっている。このことをまだ世界は知らない。
人類はこれまであらゆることを試みてきた。そしてそのすべては虚しいものであった。だがまだ一つだけ試みられないものが残っている。霊的真理の適用、これである。もし人類がその試みに入らなければ、戦争と流血は依然として続くであろうし、またその結果は、必ずや誇大虚飾を極めた地上文明の破滅に至るであろう。
ある人からのシルバー・バーチへの質問。
「だが、なぜ悪人が恵まれた生活を送ったりするのですか?」
またしても、貴方は地上の規準でものを判断している。はたして恵まれた生活を送る魂が不幸でないと言い切れるか、その魂に苦悩がないと、煩悶や苦痛がないと、そんなことが貴方に分かるのか。きっと貴方はその者の笑顔を見たり、贅沢な財貨を見たりするから、そう思うのだろう。恵まれた生活と魂の満足、それが両手に花と、そううまくいくだろうか。永遠の規準とは霊的な規準である。もしそうでなければ、この世に正義はないことになるから。
HanaAkari