「メソポタミヤの殺人」 アガサ・クリスティー著 を読んで

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メソポタミヤの殺人〈読書感想文〉 〈外国人〉作品を読んで
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エキゾチックな舞台に、変な名探偵〈エルキュール・ポアロ〉見参。

チグリス・ユーフラテス川、古代メソポタミヤ文明の遺跡発掘チームに起こった殺人事件でした。

舞台がエキゾチックな地域なので、それだけでそそるものがありました。

不思議と殺人がある場所には、灰色の脳を持つユニークな名探偵〈エルキュール・ポアロ〉の姿ありなのです。

砂漠の川

うがった見方をすると、「あんたが殺人を引き起こす影の要素なんじゃないですか?」なんて馬鹿げたことを考えつつ、変人〈ポアロ〉の言動には思わず笑いが込み上げてきます。

それは殺人現場に居合わせた登場人物の、〈ポアロ〉に対する人物批評にも出ていて当事者からすると堪ったものではないのは分かりますが、傍から見るとそれが面白いのでした。

つまり、殺人容疑を懸けられた人々にとって、〈ポアロ〉の登場は笑いごとではないのです。

事件を解決するために、鵜の目鷹の目で機械のように合理的に捜査を続ける〈ポアロ〉、僅かでも犯人の可能性のある人物に対して、根掘り葉掘り徹底的に問い詰める〈ポアロ〉に、情のカケラも見受けられません。

感情を揺さぶることで糸口を掴んでいく仕事人間、そんな感じです。

砂漠

ですが人の心を深く理解できる〈ポアロ〉のことですから、人の気持ちを察する人情派のような一面も見せたりして、どこまでが本当なのか?演技なのか?本当に恐ろしいのは、「あなた」でしょうといつも思います。

そして、名探偵は必ず答えに辿り着くのです。

登場人物たちは大きな衝撃と、稀有な人物〈ポアロ〉との出来事を忘れることはないでしょうし、読者の私はしてやられた感を持ちつつも、〈ポアロ〉の変人ぶりに魅了されております。

「ミステリーの女王」アガサ・クリスティー(1890年9月15日ー1976年1月12日)

私立探偵〈エルキュール・ポアロ〉が活躍する〈ポアロ〉シリーズと、〈ミス・ジェーン・マープル〉が活躍する〈ミス・マープル〉シリーズが有名。

この二つのシリーズとは違いますが、大ヒット作品「そして誰もいなくなった」は、誰しもが何処かで聞いたことがあるタイトルではないでしょうか。

アガサ・クリスティー

劇画〈ゴルゴ13〉シリーズに登場した「ミステリーの女王」

劇画〈ゴルゴ13〉(さいとう・たかを)シリーズに、〈アガサ・クリスティー〉をモデルにした〈マッジ・ペンローズ〉という女流作家と〈ゴルゴ13〉とが対決する話があります。

〈ゴルゴ13〉43巻、タイトル「ミステリーの女王」です。

その因縁絡みの続編「ミステリーの女王・2」が〈ゴルゴ13〉141巻です。

HanaAkari

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