「ナイルに死す」 アガサ・クリスティー著 を読んで

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ナイルに死す〈読書感想文〉 〈外国人〉作品を読んで
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私立探偵ポアロに乾杯。エジプト・ナイル川を舞台に異国情緒もあって面白かったです。

ミステリーの女王こと〈アガサ・クリスティー〉女史の作品は、いくつか読んだことがありますが、「ナイルに死す」は今回初めて読みました。

非常にユニークで愛嬌のある、私立探偵〈エルキュール・ポアロ〉の登場するシリーズは、〈ポアロ〉という人物の言動に物語の面白さが集約されているように思います。

当然、推理小説の醍醐味でもあるトリックにも、いつも裏をかかれてしまい「そう、なるんですか…」と唸らされてばかりです。

「ナイルに死す」には、多くの怪しい影を持つ登場人物が登場し、それぞれが〈ポアロ〉に負けじと個性を存分に発揮しながら、エジプト、ナイル川を舞台にそれらの人々が絡まり合っていく中で、殺人事件が起こります。

異国エジプトの情緒、ナイルの流れに乗って、灰色の脳細胞を持つ〈エルキュール・ポアロ〉が、謎を解き明かすのです。

アブシンベル神殿

〈ポアロ〉が魅力的なのは、頭脳明晰の冷徹無比な探偵でないところだと思います。

不思議なのはとても人情派なのに、独特の感性から発する言動によって、いわゆる人情派のようには見えないのです。

殺人事件は完璧に解決しながら、恋の橋渡しを行ったり、丁寧な言葉使いではあるものの、忖度なしではっきりと物申したり、厳粛な空気を醸し出す時もあれば、道化めいたり、私は〈ポアロ〉の言動にいつも吹き出してしまいます。

もりろんミステリー小説ですから読書しながら、誰が犯人なのかを自分なりに推測するのですが、未だかつて私の推理が当たった試しはありません。

ですが、殺人事件を扱った推理小説なのに清々しい読後感が起こり、〈ポアロ〉に乾杯して終われるのも、〈エルキュール・ポアロ〉というの人物の魅力あってのことでしょう。

ナイル・クルーズ

「ミステリーの女王」アガサ・クリスティー(1890年9月15日ー1976年1月12日)

私立探偵〈エルキュール・ポアロ〉が活躍する〈ポアロ〉シリーズと、〈ミス・ジェーン・マープル〉が活躍する〈ミス・マープル〉シリーズが有名。

この二つのシリーズとは違いますが、大ヒット作品「そして誰もいなくなった」は、誰しもが何処かで聞いたことがあるタイトルではないでしょうか。

アガサ・クリスティー

劇画〈ゴルゴ13〉シリーズに登場した「ミステリーの女王」

劇画〈ゴルゴ13〉(さいとう・たかを)シリーズに、〈アガサ・クリスティー〉をモデルにした〈マッジ・ペンローズ〉という女流作家と〈ゴルゴ13〉とが対決する話があります。

〈ゴルゴ13〉43巻、タイトル「ミステリーの女王」です。

その因縁絡みの続編「ミステリーの女王・2」が〈ゴルゴ13〉141巻です。

HanaAkari

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