「何でもかんでも答えを出さない」、そんな「脱力」ポイントを教えてくれました。
ビジネス関係だけでなく、どのような場面でも参考になるアドバイスが詰まっていました。
伝えてくれているのは古くからの教えと同じだと思うのですが、それを現代風に表現してくれていますので、とても分かりやすいのがありがたかったです。
心のあり様とか、考え方の極意とかは、昔からもう言い尽くされていると思うのですが時代背景が変わるとイメージしにくかったり、ただでさえ難解なものがさらに理解しにくく感じることは多いと思います。
そこが現代にそぐっているだけで、余計なことを考える必要は無くなるので、一歩読み易くなっていて助かりました。
あとは智慧を授かって、どれだけ自分のものに出来るかに掛かっているようです。
人間関係に振り回されない人、仕事に前向きに取り組める人、毎日快適に過ごしている人は、「放っておく力」のある人だというのです。
それは「どうにもならないこと」「しかたないこと」「終わってしまったこと」を上手に放っておける人のことだと言われれば、確かに諦めが付かず未練タラタラで、物事が手に付かないことになってしまう節のある私には納得できるのですが…分かっちゃいるんだけど…っていう言い訳もしたくなるのも、正直なところあります。
あまり考えると嫌になってしまうので、「放っておく」ということなのかもしれません。
著書の中で私が特に気になった、アドバイス5選。
とても参考になる内容が詰まっている著書でしたが、その中で私が特に気になった箇所を抜き出してみようと思います。
きっとそれ以外にも名言は多々あると思いますし、タイミングによって気になる箇所も違うものですが、現時点の私が気になったということを、悪しからずご了承下さい。
「心のゴミ」を溜めない
些細なことはすぐに忘れてしまうべきですが、自分に都合の悪いことや、将来の糧にするべき失敗をどんどん忘れるのは感心できないので、必要に応じて出し入れできる「記憶の引き出し」に預けるようにしたらどうですか?
自分にとって嫌な出来事ほどさっさ忘れ去り、責任転換したいものですが、まずはその嫌な感情共々味わい尽くし、それから「記憶の引き出し」にしまって、きれいさっぱり忘れてしまいましょう。
忘れたいことは、溜め込めば「心のゴミ」になり、「記憶の引き出し」に分ければ成長のための原資になるので、ちゃんと分別しましょうとのこと。
確かに溜め込んだ「心のゴミ」は腐って、どんどん病んでいってしまいそうです。
「平均的な生き方」などは無い
価値観に平均値などは存在しないので、世間を気にせず、自分の価値観に従ったほうが、よほど自由で楽しい人生が送れます。
統計には、人々の考え方や消費活動を都合のいい方向にあおる、という一面があるので、「統計マジック」には騙されないようにして下さい。
単刀直入で痛快な感じがします。
「受けた恩は石に刻み、与えた情は水に流せ」
「受けた恩は石に刻み、与えた情は水に流せ」的を得たお洒落な名言です。
誰かの為を思ってのことや、自分が良かれと思って行ったことに対して、「見返り」を求めないことが、結局は自分のためになるので、相手に恩を着せないこと。
自分が親切にしてもらったり、お世話になった時は感謝の言葉を返し、「何かの時は相手の力になろう」と強く心に誓い、実行する。
人とのご縁を大切にするとは、そういうことです。
「見返り」を求めてしまうと、自分の期待通りの結果にならなかった場合、怒りの感情に自分が苦しめられて、どんどん深みにハマってしまうことはあります。
損得勘定は無しで、人としての成長を促されているようです。
結果だけでなくプロセスに目を向ける
「あんなことをしなければよかった。言わなければよかった」
「こんな判断をしなければよかった」
「こっちの道を選ばなければよかった」
そんな失敗関係の「後悔の念」はそのままだとネガティブなままで、時には害になることもあるから、「後悔」から「検証」に切り替えると良いいですよ。
「まずいことをしてしまった」のはそれはもう変えることはできないので、「何が悪かったのか?プロセスを見直してみましょう」
そうすれば「失敗した過去」は、「未来に失敗しないための経験値」になり、いい意味で「過去」を引きずることができます。
【いい意味で「過去」を引きずる】素敵な表現だと思います。
「色メガネ」をかけるな
先入観で人を判断しないように努めることが大事。
これは他人を見る時だけのことでなく、自分自身を見る時にも当てはまることも多いから、しっかり自分を見つめることが大切です。
「色メガネ」を掛けて自分を見てしまうと、自分で自分を見限ったり、買いかぶったりすることになってしまいます。
「色メガネ」で自分の目を曇らせてしまわないで下さい。
しっかり意識したいと思います。
HanaAkari