戦後の田舎町のドタバタ劇・・・下品だが明るく逞しく生きる人々の人情物語。
記憶が曖昧な幼少期と子供の境目頃にテレビで映画版を見た記憶がありましたが、内容は全然覚えていませんでした。
昭和を代表する作詞家、阿久悠氏の作品だったとは。
品がなかったのは確かですが、陰湿さがなく人情味があるから汚い言葉が開けっ広げになのも気にならず、はっきり言って滅茶苦茶面白かったです。
昨今の、コンプライアンスとかハラスメントとの発想とは真逆にあるような感じがして、何か言葉とは文字面ではなく、言葉の裏にある人間性によって捉え方が変わってくるのだろうという気がしました。
太平洋戦争敗戦後の時代を、貧しいけれど屈託なく貪欲に暮らす人々の姿が淡路島西岸地域にありました。
この物語では瀬戸内とは淡路島西岸地域のことで、特に子供たちを中心に描かれていましたが、町民ひっくるめての下世話な話で構成されていました。
惚れた腫れたのすったもんだ、犬も食わない痴話喧嘩、ドタバタ劇を町民たち全員が面白おかしく見せてくれます。
巷の噂話には花が咲く。
口の悪さも陰でコソコソ言わず、面と向かって堂々とやり合うから後腐れなく清々するのでしょう。
汚い言葉が快感に思える楽しさがありました。
思い出した記憶「アメリカ人のチ〇ポ…」のセリフ。
子供の時にテレビで「瀬戸内少年野球団」の映画を、家族全員で見ていた記憶の断片が一つだけ出てきました。
島の子供たちが進駐軍でやってきたアメリカ人の噂話をしているシーンを見て、父が爆笑していたのを思い出したのです。
私は小さかったのでよく分かっていませんでしたが、なるほど父はこのセリフで吹き出して、母は知らんふりをしたのだと腑に落ちたのです。
「アメリカ人のチ〇ポはなあ。両手でつかんで、まだ先が出てるんやて」
なるほどでした。
HanaAkari
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