人間の法律と天の法律…法律の捉え方がテーマのように感じました。
人が秩序を保って生活していく為に法律がありますが、果たしてそれが人を幸せにするものなのかと考えると、そういったものでもないと思えることが多々あります。
法律は国によって違いますし、人ぞれぞれで価値観も様々ですから、万能ではないのは確かだと思います。
そんな矛盾が「1ドルの価値」という物語で表現されているようでした。
たかが1ドルですが、価値というものは捉え方ひとつで如何様にも変わるものだと改めて考えました。
物事の価値は状況次第で、ゼロにも無限にも変化する。
この物語から感じたことは、人々が生きていくうえで法律は必要だが、それを絶対視しない方が人間らしい滋味を感じることがありそうだ、また本当の法律というものは天にしか存在しないのではないかなとも思いました。
天の粋な計らいによって、人は何かに気が付くことになる、そんな気がします。
それは、時に人間の価値観とはまるで違うこともあるのかもしれません。
オー・ヘンリー(O.Henry)〈1862年9月11日~1910年6月5日〉・・・アメリカの小説家
機知に富んだ短編小説で有名なアメリカの作家。
魅力的な短編小説が多くありますが、それは彼の特異な経験から生まれてきたのかもしれません。
〈オー・ヘンリー〉は、銀行のお金を横領した罪で刑務所に服役した時期があったようですが、汚れた過去の持ち主とレッテル貼るのはもったいない魅力的な小説家だと思います。
仮に汚れた過去があったとしても、その汚れから何かに気が付くことも多いと思います。
また、読み手は〈オー・ヘンリー〉の作品から、何か気が付くことがあるかもしれないのが摩訶不思議なのです。
HanaAkari
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