このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【ベトナムコーヒー】練乳の甘~い思い出|旅の玉手箱 飲み物編-2
【ベトナムコーヒー】
ベトナム旅行中に安宿の部屋で楽しんでいたのが「ベトナムコーヒー」です。
アルミで出来たもの凄く庶民的なドリッパーと挽いた豆がお手軽に買えたので、携帯していました。
多くのバックパッカーは利用していたと思うのですが、キャンプの時などに使われる電熱コイルでコップ一杯のお湯を沸かし、色々と活用していました。
コンセントがあれば何処でも簡単にお湯が沸かせるので、重宝したアイテムでした。
ベトナムでは買った粗挽きコーヒー豆と、チープなアルミのドリッパーでコーヒータイムによく使いました。
水を入れたマグカップに電熱コイルを突っ込みお湯を沸かしますので、安いアルミのマグカップが丁度具合がよく、非常に合理的でした。
マグカップの上に挽いたコーヒー豆を入れた、ベトナム式のアルミのコーヒードリッパーを乗せ、上からお湯を注ぐだけのとてもシンプルな仕組みでした。
私が買ったチープなコーヒードリッパーのせいか分かりませんが、下のマグカップにはみるみるとコーヒーが落ちて、結構コーヒー粕も混ざっていましたが、貧乏旅行のお遊びとしては楽しめましたので、特に気にはなりませんでした。
舌も肥えていませんので、味も特には憶えておらずコーヒー粕が混ざって、ザラザラとした舌ざわりだったのだけは記憶にあります。
おそらく安物のドリッパーを買ったからかもしれません。
それと本来はゆっくりと少しずつお湯を注ぐのが、美味しく淹れるコツだそうです。
「ベトナムコーヒー」は練乳と混ぜて飲まれる新感覚のコーヒーでした。
ベトナムで一般的に飲むコーヒーはとても甘かった印象があります。
たっぷりの練乳と混ぜているのでコーヒーというより、私の感覚ではコーヒー牛乳をさらに甘くしたオリジナルなコーヒー飲料といった感じでした。
コーヒーに限らず、ベトナム版かき氷のスイーツ「チェー」も、強烈に甘かった記憶があります。
甘いものはしっかり甘く、辛いものはとっても辛いといった、甘辛がはっきりしていたように思います。
暑い国ならではという感じです。
日本でも暑い夏に、たまには練乳たっぷりの甘~いコーヒーを飲んでみるのもいいかもしれません。
甘~いコーヒーにはコーヒー豆の種類による理由もあるようです。
ベトナムで生産されているコーヒーは「ロブスタ種」という品種で、日本で一般的に飲まれている「アラビカ種」とは違った特徴があり苦みが強いので、それを上手に美味しく飲むために「練乳」たっぷりの「ベトナムコーヒー」が誕生した背景があるようです。
また焙煎する時にカカオやバター等と混ぜて、フレーバーコーヒーに焙煎するものもあるようです。
「苦み」に対する工夫ですね。
ちなみに「苦み」は慣れると美味しく感じる味覚のようで、子供の時に「コーヒー」の美味しさが全く理解出来なかったのが、大人になって美味しく感じるのは「苦み」に慣れたのが理由だそうで、そうするとベトナム人の舌は「苦み」に対しては純粋なのかもしれません。
実はベトナムはコーヒー豆の輸出量が、世界第2位のコーヒー生産国です。
ベトナムはブラジルに次いで世界第2位のコーヒー豆の生産国(2020年度/2022年発表)です。
「ロブスタ種」に限定すると世界1位の生産量になるのですが、馴染みが薄いのは日本で売られているコーヒー豆は「アラビカ種」が大半で、「ロブスタ種」は主にインスタントコーヒーの原料に使用されている事情があるからだと思います。
私には少し意外なベトナムのコーヒー事情でした。
HanaAkari