旅の玉手箱【ジュレー】〈インド・ラダック編-8〉

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旅の玉手箱 〈インド・ラダック編〉 旅の玉手箱〈インド・ラダック編〉
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インドの〈ラダック〉はチベット文化圏、ラダック人の住む地域です。インド北部には中国から亡命してきたダライ・ラマ14世が住むチベット亡命政府のある〈ダラムサラ〉があり、共に亡命してきた多くのチベット人たちが住んでいますが、〈ラダック〉はそれとは違い、昔は独自の王国があった所です。インドの北端地域にチベット仏教文化圏〈ラダック〉があります。〈リアル・チベット〉とは親戚のような感じで、〈リトル・チベット〉と呼ばれます。私は〈ラダック・レー〉には夏期に二度、冬期に一度訪れました。
ラダッキー
〈ラダック・レー〉に初めて行った時の感動が忘れられません。私にとっては魂の共感というのか?波長が合うというのか?初めてなのにとても落ち着く場所でした。合計で三度訪れることができましたが、大変貴重な出会いや経験をさせてもらいました。特別な場所です。

このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。

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【ジュレー】マルチな「こんにちわ」の挨拶|旅の玉手箱 インド・ラダック編-8

ジュレー】

ラダックの人々の挨拶言葉は「ジュレー」です。

日本語の「おはこんばんちわ」のようなもので、時間帯で「おはよう」「こんにちわ」「こんばんわ」と表現が変わらず、一日中使える便利な言葉でした。

さらに広く挨拶全般にマルチに使える感があり、万能挨拶言葉といった風です。

音の響きも可愛げがあり好感があったので、私もラダックの人とお話をする時は、第一声には「ジュレー」を使うことが多かったです。

ラダッキー

僧侶が合掌もしくは片合掌のポーズをとりながら、「ジュレー」という言葉が交わしているのをよく見ました。

人によっては「ジュレ、ジュレ、ジュレ」と小刻みに発している方もいました。

「ども、ども、ども」みたいな感じに見受けられましたが、年配の方がそう言っている時は「まあ、まあ、まあ、お気軽に」というような感じがしたのですが、日本でもよく見かけるようなちょっと照れ隠し的な仕草といった具合でした。

ラダックの方々はみんな素朴で、人の良さが外面に滲み出ているような印象でしたが、特に年配の方の腰の低さ、謙虚さなどは人として円熟しているのが窺えて、接するこちら側も穏やかな気持ちになるほどでした。

「人としていかに生きるか」ということを難しく考えたりすることなく、自然に日々の積み重ねの生活の中で、大切なものを培っているのだろうと思います。

ラダッキー

金銭的なことや物資の乏しさに目を向けると、決して豊かではないと思うのですが、私には人々は豊かそうに見えました。

無いものを無理に望まず、あるものに感謝し、分け合いながら暮らしている人が多いのだと思います。

生活するには過酷な場所だと思いますから、自ずと人々は協力し合うのが当たり前になるのかもしれません。

HanaAkari

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