自分のために嫉妬や憎悪の為の墓穴を掘れたら幸いなのでしょう。
呪いのない相手には呪いは通じず、跳ね返ってくるだけ。
このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。
【人を呪わば穴二つ】本当は一つの墓穴を掘る行為になりそうです。|言葉の小槌144
【人を呪わば穴二つ】
あっさりとした分かりやすい格言です。
極端に言えば、他人を呪い殺せば、自分もその報いを受けて死んでしますよということでしょう。
大地には呪い殺した者の墓穴と自分の墓穴と二つの穴が掘られるでしょう。
なかなか呪い殺すという程のことは出来ないかもしれませんが、そのような憎しみの感情や行為は、自分に跳ね返ってきて、「墓穴を掘る」ということになることはよくあることのように思います。
嫉妬の心や憎悪の心を人に向けると、結局は自分が損をしますので、本当に呪うべきものは自分が囚われている心なのかもしれません。
自分のために嫉妬や憎悪の為の墓穴を掘れたら幸いなのでしょう。
それが簡単に出来れば争いごとは少なくなりそうなのですが、なかなかそう出来なくてどんどん墓穴を掘ったり、あわよく自分の心と向き合うことが出来たとしても、そこと目を逸らさずに向かい合うことは苦しいものだったり、都合の悪いものだったりするから、たまったもんではないのです。
そこをさらに掘り下げるとなると…
もしそうやって自分にも問題があったことに気が付いて、全てを誰かのせいにするのはおかしなことだと思えれば、掘り下げた先に地底の楽園が見つかるかもしれません。
天上にだけ楽園があるのではなく、地下世界にもあるのだと想像すると、ひねくれ者の私にはちょっと嬉しいことです。
呪いのない相手には呪いは通じず、跳ね返ってくるだけ。
黒魔術のような「呪いの呪文」が日常で唱えられているということはありませんが、結構、日常には「呪いの呪文」のような言動は見かけます。
自分は憂さ晴らしやはけ口のつもりで、おそらくほとんどは「呪いの呪文」だと意識もせずに、簡単に口にしている言葉が、相手にとっては恐ろしい「呪いの呪文」だったりする場合があったりします。
陰口なんかはその陰湿なところが、「呪いの呪文」と言っていいのではないでしょうか?
ただ相手が同じような「呪いの呪文」を使う黒魔術師でしたら、その呪文は効果を発揮するかもしれませんし、逆に相手からリバースされるかもしれません。
さらに問題なのは相手が、「呪い」という感情を手懐けていて、完全に取り合わない場合は「呪いの呪文」は一切効果を発揮せずに、自分に跳ね返ってきてしまうということです。
それを「人を呪わば穴二つ」と表現しているのかもしれません。
正確には「人を呪わば穴一つ」で、自分の墓穴が一つあるのみです。
HanaAkari