上達というと恥ずかしいのですが、下手でも「英語」を話すことに躊躇しなくなったのと、知らない間に「英語」を訳さなくなっていて、「英語」は「英語」として耳に入るようになっていました。
「ちゃんと話さなければいけない」という縛りが解けた瞬間でした。
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【サバイバル・イングリッシュ】英会話は度胸か?|言葉の小槌71
【サバイバル・イングリッシュ】
私はバックパッカーとして2年2カ月程、アジアの国々を放浪していた時期があります。
バックパックの旅をするきっかけは、数カ月先にバックパックの旅に出た友人から、誘われたからです。
じっくり旅するバックパッカーの旅の魅力を、友人が絵葉書で伝えて来る度に、漠然と海外の生活に憧れを持っていた私は羨ましかったのですが、その友人が一緒に旅することを誘ってきた時に渡りに船とばかりに、深く考えずに「行ってみよう」と思いました。
最初は「英語」がまったく話せなかったのですが、友人と一緒に旅をしている間はどうしても頼ってしまうので、「英語」が上達することはなかったのですが、行ってみたい場所や考え方の違いから途中から一人で旅するようになって、嫌でも「英語」と向き合う必要になってからは、現場で吸収していった「サバイバル・イングリッシュ」ですが、別人のように「英語」が上達していきました。
上達というと恥ずかしいのですが、下手でも「英語」を話すことに躊躇しなくなったのと、知らない間に「英語」を訳さなくなっていて、「英語」は「英語」として耳に入るようになっていました。
インドでは外国人旅行者が、ほとんど行かないような場所もかなり行きましたので、日本語を全く話さない期間があり、「英語」しか話すことがなかったのも影響しているのかもしれません。
私は外国にいながらも「英語」に慣れるまでに時間が掛かった方だと思います。
性格もあると思いますが、英会話に対しての気づきが起こったこと、どんな段階を経て「サバイバル・イングリッシュ」になっていったのかを振り返ってみたいと思います。
旅行開始して間もない頃に早速「英語」に対して心を閉ざしました。
私は中学、高校時分に「英語」の授業も真面目に受けたことはあまり無かったのですが、「洋楽」を聞くのは好きでした。
意味は分からないけれども、あの頃は「MTV」というテレビ番組を見るのが好きで、80’sの洋楽のミュージックビデオを好んで見ていましたので「英語」が嫌いではなく、「授業」が苦手だったのだと言い訳をしておきます。
「シンディー・ローパー」が好きで、初めて買った洋楽のCDは「シンディー・ローパー」でした。
今でも持ってます。
私が「英会話」に心を閉ざしたきっかけは、本格的にバックパッカーデビューをしたベトナムで、日本人以外ともコミュニケーションをとってみようと思い、イギリス人に片言の「英語」で話しかけた時に取られた反応で、「英語」を話す意欲を無くし、必要最低限以外は「英語」を話さなくなりました。
詳しくは旅の玉手箱〈ベトナム編‐4〉【ハロン湾】のエピソードに書きましたので、良かったら読んでみて下さい。
またどこに行っても日本人のバックパッカーがいたのも、外国に居ながらも「英語」を話す機会から遠ざかった要因です。
「英語」が話せなくても旅は十分に楽しいのですが、「英語」が少しでも話せた方がより旅が楽しくなったのが私の実感です。
「英会話」に対しての第1番目の気づき
半年以上は「英語自閉症状態」のままでしたが、旅は道連れで一人の日本人旅行者、Hさんとしばらく行動を共にしている時期に、私の目から鱗が落ちました。
Hさんはちゃんと話せばかなり英語が話せたのですが、わざとなのか日本人英語を正々堂々と使っていました。
日本人の英語発音なので、私にも簡単に聞き取れたのが良かったのですが、そこに発見があったのです。
私はそれまでちゃんとした文法で、ちゃんとした発音で英語を話さないいけないと思っていたので、躊躇していたのですが、Hさんは丸っきり日本語発音の英語で問題なく、普通にコミュニケーションを取っていたのです。
それを見て「あっ、こんなんでいいんだ!」とこれまで私が勝手に自分自身でハードルを上げていたことに気が付いたのです。
「ちゃんと話さなければいけない」という縛りが解けた瞬間でした。
それ以降Hさんの英会話を観察して参考にすることで、少しずつ意識的に英語を話すようになりました。
もちろんボキャブラリーは少ないですし、急に上達することは無かったですが、私にとっては「初めの一歩」になった気づきでした。
その後だいぶ経って私も「英語」は少しは話すようになってきた時に分かったことは、西洋人だからといってみんなが「英語」が上手に話せるということではないことです。
白人と見るや「英語」が話せて当然と勝手に思っていましたが、英語圏でない西洋人はさほど「英語」が話せない人もいることに気が付き、印象に残っているのがインドの田舎町で出会ったフランス人は、私からしても下手だと思うレベルの「英語」でした。
あの頃だと私の方が確実にマシな「英語」を話していたと思いますが、何が凄いかというと滅茶苦茶下手な「英語」でも、まるでネイティブスピーカーのように堂々と話すことでした。
そのフランス人以外でも西洋人は「英語」が上手でなくても、そんなこと関係ないといった感じで堂々と下手な「英語」で渡り歩いていましたし、それで意思疎通はできるんですね。
国民性の違いかもしれませんが、初期の頃の私とは全然違っていて、私もあれくらいなら初期の頃からでも話せたと思うのですが、Hさんとのことからして意識の持ち様が、「大きな鍵」なのかもしれないと思います。
会話することが一番の目的なのに、私は「上手」「下手」を気にし過ぎていたのです。
「英会話」に対して第2番目の気づき
Hさんからはもう一つ勉強になったことがありました。
「英単語」を知らなくても会話を成立させることができるということです。
レストランに行った時に天井ファンがブンブン回っていて、少し肌寒く感じていた時でした。
Hさんは「扇風機を止めて」とスタッフに伝えたのですが、「Can you stop that?」と言ったんです。
「fan(ファン)」が出てこなかったのか、わざとかは分かりませんが、これで十分伝わります。
それまでの私だともし「fan」という単語を知らなければ、言葉全部を発することを躊躇したと思いますが、「そうかあれで十分なんだ」ということに気が付いてからは、「英単語」が分からなくても喋るのを臆することが無くなっていきました。
Hさんの「英語」の使い方を真似していった辺りから、何かが変わり始めたのです。
同じような感じで「like this」「like that」も伝えたい「英単語」が分からない場合に重宝しました。
例えば説明したいことの「英単語」が分からない時は、ジェスチャーと一緒に「like this(このような)」を使ったり、何か似たような物を指さして使うと、言いたいことが伝えることができます。
すると「ああ~何々ね」みたいに私が知らなかったり、出てこなかった「英単語」を相手が言うことが多いので、それを吸収していきました。
「英会話」に対して第3番目の気づき
次の気づきは日常で使う「英単語」は「中学」の時に学校の授業で習った「英語」が大半だということでした。
以前に友人がカナダに旅行に行った際にホテルのテレビが映らなかったことがあったらしいのですが、スタッフを呼んだはいいけど、「テレビが映らない」を伝えることができないでいると「no picture」とスタッフが言ったので「それでいいんだ」とびっくりしたと話していたことを思い出します。
つまり何となく知識は持っているので、中学校で習った「英語」を少し勉強し直して、後は慣れるだけだと考えました。
幸い自由な旅先ですので時間はたっぷりありましたので、その当時の日本の中学校で使われている「英語」の教科書を日本から3学年分送ってもらい、時々目を通しました。
私は学校の授業を真面目に聞いていなかったので、いくら「英会話」は「中学生英語」で話せると気が付いても、ボキャブラリーが少なすぎましたので、そこは少し勉強し直しました。
面白かったのは送ってもらった「英語」の教科書は、私が中学の時のものに比べて、実際の英会話に役立つ内容になっていました。
私は「This is a pen.」から勉強したのを思い出し、笑ってしまいました。
「これはペンです」なんてペンを持っていういうのは「ピコ太郎」ぐらいですし、「Is this a pen?」なんてまず使わないでしょう。
「英会話」に対して第4番目の気づき
少し慣れてくると「英語」を話すことはできるのですが、「聞きとる」ことはなかなか難関でした。
これは完全に「慣れ」だと思います。
初めはスピードに付いていけないのです。
だから私はネイティブスピーカーでない人との会話は「英語」にそれぞれの国の訛りのようなものがあっても、比較的聞き取りやすかったです。
ネイティブでない分、話すスピードが遅いのと、相手の英語の発音もネイティブスピーカーのようなスムーズな流れではない人が多かったので聞き取りやすかったのだと思います。
あと一対一で話す時は話している内容を把握しているので、分からない「英単語」が出てきても話の内容は推測して成立しますが、不特定多数の人がそれぞれ「英語」で話していると、ほとんど聞き取るのは難しかったです。
私は自分の経験から、英会話にコツがあるとすれば最後は「慣れ」のみだと思います。
数カ月の間日本語をほとんど話さずに、話す時は英語のみといった状況を過ごした時には、自分史上の中で急激に「英語」が上達ましたので、どれだけ「英語」を話したり、聞いたりするかが大きく関係するのだと思います。
また一時期、韓国人たちと仲良くしていた時には「英語」で会話をしたのですが、「英語」が聞き取りやすかったので、会話しやすかったです。
韓国訛りの「英語」になるので「Konglish」と彼らは呼んでいました。
同じように日本人は日本語訛りの「英語」を話す人が多いので、「英語」で話していても、発音でどこの国の人かは大抵分かりました。
私の知り合った韓国人の大半は英語能力が、私よりはるかに上でしたので、聞き取れる分、それをコピーして自分の「英会話」に取り入れることができました。
「英会話」に対して第5番目の気づき
自分から意欲的に「英語」を話すようになれば、自然と「英会話」は上達すると思います。
私も「サバイバル・イングリッシュ」全盛期は自分でも驚く程に話せていましたし、日本に韓国人の友人が来た時には、私が「英語」を話すのを見た母が唖然としていましたので、それなりに様にはなっていたのかもしれません。
ただ長い間「英語」とは無縁の生活を送った今では、相当忘れていますし、スラスラ出てこなくなりました。
もっぱら「関西弁オンリー」です。
旅行中は標準語を話していたので、関西弁は忘れつつあったように思うのですが、また長く関西で生活していると自然と「関西弁スピーカー」になっています。
そのことからも言葉を学ぶのは「環境」が大きく影響するみたいです。
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余談ですが
余談になりますが、私は「英語」は「イギリス英語」の方が「アメリカ英語」よりも聞き取りやすいように思います。
「英語」は「英」ですからイギリス語ということかな?
アメリカは「米」なので「米語」ですね。
「米語」は早口なのと短縮形が多いのが聞き取りづらいです。
洋画でも「ハリーポッター」は時々「英語」がキャッチできますが、「バイオハザード」の「ミラ・ジョボビッチ」の「英語」はほとんど聞き取れません。
「ミラ・ジョボビッチ」は生まれが「ウクライナ」だからかな?
「人のせいにする前にお前が努力しろよ」と「バイオハザード」の「アリス」に言われそうです。
HanaAkari