家で飲むよりも喫茶店で飲む「ミックスジュース」の方が美味しく感じてしまうのは、雰囲気も関係しているのかもしれません。
純喫茶では「ミックスジュース」以外でも全ておいしく感じるのかもしれません。
このブログは言葉から連想したことを自由に書いています。時に勇気や喜びをもらえたり、慰められたり、癒されたり、言葉には力があるように思います。そんな素敵さや楽しさを少しでも表現できたら幸いです。
【ミックスジュース】純喫茶で飲むとおいしい飲み物|言葉の小槌75
【ミックスジュース】
子供時分から喫茶店で飲む「ミックスジュース」が大好きでしたが、私が「ミックスジュース」と認識している飲み物は全国共通の飲み物ではなく、関西地方のローカル定番の飲み物のようです。
ミキサーの中に牛乳と氷にいろんな果物を入れて、ガリガリ攪拌して作るのですが、果物は「バナナ」と「リンゴ」と「缶詰のみかん」を入れるのが、我が家では定番でした。
昭和の癒しスポット「純喫茶」では、そこに「缶詰の桃」や「缶詰のパイナップル」を足したり「缶詰のフルーツミックス」を使用しているようでしたが、家で作る際は大体「バナナ」「リンゴ」「缶詰のみかん」をベースにしていました。
とは言っても家庭でのものは臨機応変に、その時にある缶詰や果物を使っていましたが「バナナ」を外すと「ミックスジュース」とは違ったものになってしまうように思います。
私の家ではよく母が作ってくれましたが、ミキサーは昭和家電のイメージが強いです。
重たいガラスの容器を攪拌機の上に乗せてスイッチを押すと、氷を砕く音がガリガリ、ガー、ガーとうるさくて、たまに果物を入れ過ぎて撹拌機が回らなくて、スイッチを入れたり、切ったりして揺さぶりをかけたり、それでも回らない時は牛乳を足したりしてみたりと楽しかったですね。
家で作る際は氷が若干砕け切っていない、ジャリジャリが少し残ったくらいで飲むのが私は好きでした。
しかし、家で飲むよりも喫茶店で飲む「ミックスジュース」の方が美味しく感じてしまうのは、雰囲気も関係しているのかもしれません。
二軒隣の喫茶店で飲むミックスジュースはおいしかったです。
小さな頃に住んでいた家が店舗住宅の長屋だったのですが、私の家は商売をしていませんでしたが、私の住んでいる家を真ん中にして、5件並びの長屋にはそれぞれ個人商店が営われていました。
端からお好み焼き屋さん、家具屋さん、私の家、クリーニング屋さん、喫茶店でした。
この喫茶店のママと私の母が仲が良くて、母は毎日その喫茶店に行っていたので、私も時々遊びに行くことがありましたが、そこで飲ませてもらった「ミックスジュース」は思い出の味で、これまでにあの味を越えた「ミックスジュース」には出会っていません。
思い出という強い味方があるとはゆえ、あの喫茶「ボン」のママの作るメニューは、ただのトースト1枚でもなぜかおいしかったです。
ママの優しい人柄が出ていたのだと思います。
トーストは分厚い4枚切りでした。
卵サンドイッチはゆで卵を崩してマヨネーズで和えたタイプでした。
私はまだ小さかったのでその時は、コーヒーは飲みませんでしたが、子供ながらにサイフォン式のコーヒー装置は格好いいなと思っていました。
フラスコの中に抽出されるコーヒーを不思議な気持ちで見ていました。
純喫茶では「ミックスジュース」以外でも全ておいしく感じるのかもしれません。
そこに素敵なママやマスターがいたら、言うことなしですね。
HanaAkari