2015年8月21日にフランスで発生した「タリス銃乱射事件」に遭遇した3人のアメリカ人青年を描いた実話。
クリント・イーストウッド監督が、実話を映画化したものを見てから本も読んでみました。
アムステルダム発、パリ行きの高速鉄道内で起こったイスラム過激派によるテロ事件から、多くの乗客の命を救ったアメリカ人青年三人組の話です。
映画にはその当人達が起用され酷評もあったようですが、私は楽しい取り組みだと思いました。
原作を読んでみると映画では見えてこない部分が分かって、ちょっとした裏話が面白かったです。
テロから多く人々の命を救った3人は、フランス政府から栄誉あるレジオン・ドヌール勲章を授与されることになるのですが、それに伴ってアメリカから家族を呼ぶことになったり、旅先でのことですし事件によって手持ちの服は血で汚れたりしたものですから、急遽服を借りたりするする必要が起こったりしたドタバタ模様が可笑しかったです。
思わぬ式典の主役になったことは名誉なことですが、それに伴って発生した現実面の苦労でした。
またテロ事件に巻き込まれる若者達の生い立ちや人とは少し違った感性から、そのような運命の流れがあったのではないかと感じました。
リンク
「フランシスコの平和の祈り」が映画内で使われていました。
英雄譚でめでたしめでたしと万歳するには、「タリス銃乱射事件」は重い事件のように思います。
背後にある憎しみの連鎖が解決しない限り、繰り返されるからです。
ですから映画では大事な場面で、「フランシスコの平和の祈り」が引用されていました。
主よ、私を平和の道具にして下さい
憎しみには愛をもたらし いさかいには赦しを 疑いには信仰を 絶望のあるところに希望を
闇のあるところに光を 悲しみには喜びを 人は与えることで受取り 赦すことで赦され
死ぬことで永遠の命に甦るのです
アーメン
HanaAkari
リンク