このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【スープ・モモ】ワンタンスープ風のモモ|旅の玉手箱 食べ物編-27
【スープ・モモ】
インド・ラダック〈レー〉で、行商に来ていたチベタンの初老のご夫婦と知り合い、色々お世話になり楽しい時間を過ごさせて頂きました。
ある日、夕食に誘われて、ご夫婦が〈レー〉の町で借りていた石造りの箱型の狭い部屋にお邪魔したことがあります。
普段は〈デーラドゥーン〉という場所で生活しているということでしたが、夏の時期だけ〈レー〉に行商に来ていたのです。
数カ月間の仮の家ですから、最安の部屋の類を借りていたのだと思います。
〈オールド・レー〉の外れ辺りの路地でした。
近くにはナンもどきのパンを焼く小さな店がありました。
四畳半程の狭い部屋に招かれ、まずはポットに作り置きされていた〈バター茶〉を頂きました。
チベット文化圏では〈バター茶〉が日常の飲み物となっていて、当然リトル・チベットと言われる〈ラダック〉でもそうでした。
〈バター茶〉を飲んでいる間に、小さなコンロと鍋でお湯を沸かし、その中に手作りのチベット餃子〈モモ〉を入れて、塩パッパで後は少し煮るだけでした。
ワンタンスープ風の〈スープ・モモ〉の出来上がりです。
質素ですが、餃子の皮の中には肉汁がありますから、納得のおいしさでした。
ご夫婦のお気持ちも嬉しいものでした。
一般的に〈モモ〉は蒸して調理する蒸し餃子のようなものなのですが、水餃子のように調理しても十分にイケていました。
おそらく焼き餃子のようにしてもイケるのだと思います。
チベット餃子〈モモ〉について。
〈モモ〉は中国、インド、ネパール、ブータンに広がる、チベット文化圏で食される、チベット餃子です。
肉を小麦粉の皮で包んで蒸すのが一般的でした。
肉は〈ヤク〉の肉を使うということでしたが、現代では〈ヤギ〉肉を使うことが多いと聞きました。
チベット周辺にしか生息しない〈ヤク〉は、かなり貴重な家畜のようです。
外見はマンモス風の牛といった感じです。
ネパールの〈カトマンドゥ〉では有名な〈モモ〉の店があって、そこの〈モモ〉はサイズは小さめで、タレが選べて素晴らしかったです。
私はゴマダレが好きでした。
インドとの国境にあるブータンの町〈プンツォリン〉で、宿の主人に御馳走になった〈チーズ・モモ〉は、初めて食べた〈モモ〉でしたが、あまりのおいしさに大感動しました。
HanaAkari