生物学的には、人間の自然寿命は38歳!40歳以降の人生は「おまけ」なので常識に囚われない生き方を、生物学の視点から物申す面白さ!
生物学の観点からすると人間の自然寿命は38歳とのことです。
実際は人はその倍近く生きていますが、医療の進歩や十分な栄養を確保できる環境がもたらした特別な時間だということを認識して、その時間を楽しく有効に使ったらいいのでは?そのような問いかけをこの本はしています。
歯に衣着せない表現で、単刀直入に生物学の視点から提案されているところは、私は好感が持てました。
人間が作り出した社会的な常識や規範が、本当に正しいかどうかは分からいといった議論は常々ありますが、そういった考え方を池田氏が長年研究を重ねてこられた生物学に基づいて、表現されているが非常に面白いところです。
生物に関して特に知識が無くても、具体事例を基に池田氏の意見が述べられているので、理解しやすいのだと思います。
要点は、「生物学的には人間の40歳以降は本来は存在しない時間なので、40歳以降はこれまでの世間の常識を無視して自由に生きればいい、人生は短いのでアホな常識と付き合っている暇はないよ」の一点です。
自由に生きるといえば、好き勝手自分のやりたい放題すればいいように捉えられがちですが、池田氏は自分のルールを自分で決めて、自分で責任を持つことを基本に、生物としての「おまけの人生」を自由を謳歌することをお勧めされています。
私は無責任な自由を推奨されていないところが、いいところだと思いました。
年齢に関係なく世間の常識に違和感を感じていたり、少数派、少数意見で肩身の狭い思いをされている方には、一読の価値があるように思います。
現代では情報化社会ですので、40歳以上の方でなくても、若くてもこれまでの常識に疑問を感じている方は意外と多いのではないでしょうか?
時に多すぎる情報がマイナスに働く場合があっても、概ね情報が自由に手に入ることは幸運なことだと思いますし、それによってこれまで良しとされてきた世間の常識に、違和感を感じる方は増えているのではないのかな?と感じます。
また、自由な生き方を選んで生きている人も増えてきているようにも思います。
そのような方にはこの池田氏著の「40歳からは自由に生きる」は興味深いものになるだろうと思いました。
あと、物事を包み隠さないストレートな表現が性に合っている方や、毒舌好きの方は好きな内容ではないかと思います。
「人生は短い、アホな常識と付き合っている暇はない」から始まり、「人生は短い、働いている暇はない」と締めくくる所には、一瞬口元がほころびました。
HanaAkari