- デリー〈Delhi〉
南インド方面に向けて動き出しました。まずは〈デリー〉からも近い〈ラジャスターン州〉の砂漠の町からでした。 - ジャイプル〈Jaipur〉
〈ピンクシティ〉と呼ばれ、建物の多くがピンク色に塗装されているので、町全体がピンク色に統一されていました。〈デリー〉からも外国人観光客も多いので、旅行者の間で〈ラジャスターン〉は人が悪いという話が多くありました。私も早速ここでトラブルを起こしました。 - ジャイサルメール〈Jaisalmer〉
愛称が〈ゴールデンシティ〉です。完全に砂漠の中にある城塞都市で、異国情緒満載の魅力の多い所でした。
- ジョードプル〈Jodhpur〉
イメージカラーが水色で〈ブルーシティ〉と呼ばれ、町は綺麗な淡い水色に統一されていました。 - ウダイプル〈Udaipur〉
〈ホワイトシティ〉の名に相応しく白を基調にした建物が多く綺麗な所で、居心地も良かったです。湖の真ん中に白堊の宮殿があり、対岸から眺めていると素晴らしい景観に酔いしれ、〈マハラジャ〉の世界にロマン飛行できました。
このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【ジャイプル】ピンクシティと真っ赤な顔|旅の玉手箱 インド編-18
【ジャイプル】
砂漠地帯の入り口にあたる大きな町〈ジャイプル〉、〈デリー〉からも近くまだ砂漠の気配はそれ程感じませんでしたが、歴史的建造物はイスラム調で見ごたえがありました。
町は文字通りの「ピンクシティ」でした。
建物の多くがピンク色に塗装されていて、町全体に統一感があるので感じが良くて、町のイメージカラーを統一するアイデアは面白いと思います。
ただ私はここ〈ジャイプル〉で一番鮮明に記憶に残っているのが、頭に血が上ってプッツンした自分のことです。
旅行者の噂通り、〈ジャイプル〉では鬱陶しいインド人(外国人観光客を目当てに金儲けを目論む人々、客引き等)に多く出くわして、非常にイライラしていました。
思えば、先の〈デリ〉ーでもチベット人の多くいる場所で宿泊していましたし、その前は〈ラダック〉でしたから、インド滞在初期に洗礼を受けた、しつこいインド人とは縁遠くなっていたので、免疫が薄れてしまっていたのだと思います。
なので、自分の感情を上手くコントロール出来ず、イライラ状態を脱却することが出来ずにいました。
そんな折、一人の「バクシーシ・ガール(お恵みをせびる女の子)」が、遠慮のかけらもなく近寄ってきました。
道を歩いていた私の進行方向に立ち塞がる形で、偉そうに、さも当然のことのように手を出して、「お金をくれ」とねだるのですが、その顔のムカつく事、ムカつく事。
私は「バクシーシ」に対して、頑なにお恵みを拒否はせず、自分の心に従ってお恵みをすることもありましたが、あの時はびた一文たりともあげる気になりませんでした。
とにかく生意気な態度が「お恵みするのが当然でしょ」と言っているようで、気に食わなかったですし、さらには頑なに拒否する私に向こうもイラついたようで、意味は分かりませんがブツブツ悪口を放ってきたのです。
ついに私はヒンディー語で「チャロ!」=「あっち行け!」と怒鳴っていました。
するとその「バクシーシ・ガール」は私の頬を軽くはたき、馬鹿笑いしながら走って逃げて行きました。
当時、私は頭に血が上るのを上手くコントロールできなかったので、瞬時に沸き上がった怒りでしばらく身動きできませんでした。
実際は僅かな時間だったと思うのですが、体感では長い間、怒りで体が硬直してプルプルしていたように感じました。
真っ赤になった顔から頭から、怒りで湯気が立ち上っていたと思います。
私は猛然と走って「バクシーシ・ガール」を追いかけました。
「許せない」という感情に囚われていました。
逃げる「バクシーシ・ガール」を走って追いかけていると、肩からたすき掛けしていたミネラルウォーターホルダーの紐が切れ、ペットボトルが激しく道に落下し破損し、水が飛び散りました。
そこで、若干冷静さを取り戻した私は、「バクシーシ・ガール」を追いかけるのを止めたのです。
インドでは、様々なお恥ずかしい失態を繰り返した末、何かしらコツを得るまでは、時々このように大きな怒りを爆発させました。
なんとも恥ずかしい思い出です。
ヒンディー語で「プル」の意味 〈ジャイプル〉〈ジョードプル〉〈ウダイプル〉〈ナグプール〉など
ヒンディー語で「プル」は「都市」という意味です。
主に城壁などで囲まれた大きな町の名に「プル」は使われています。
ラジャスタン州の〈ジャイプル〉〈ジョードプル〉〈ウダイプル〉や、中央インドにある町〈ナグプール〉もそうです。
HanaAkari