このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【スリランカ家庭料理】品のある香と味に舌鼓を打ちました。|旅の玉手箱 食べ物編-20
【スリランカ家庭料理】
スリランカカレーはインドカレーよりも辛かった印象があります。
旅では地元の人が利用するレストランで外食することが殆どでしたが、スリランカは外食したものすべて激辛でした。
口はなんとか食べることは出来ても、慣れない辛さにお腹は下るといったこともしばしば起こりました。
そんな中で、唯一辛くない料理に出会え、またそれが非常に美味しくて舌鼓が鳴り止まないものがありました。
スリランカの家庭料理です。
〈キャンディ〉という町に滞在した時に宿泊した宿が民泊のような所で、人の善さそうなご夫婦が住む家の一室をお借りする形でした。
朝夕の二食付きという宿泊スタイルは、バックパッカーとして利用した多くの宿の中でも、数少ない珍しいケースでした。
そちらで毎日頂いたお食事が、「スリランカ料理最高!」と叫びたくなるくらい感動する味でした。
辛くなく、香辛料の香りがほのかに漂う品々に、思わず箸が進みました(実際はスプーン)。
そちらではご飯はサフランライスが定番のようで、鮮やかな黄色が綺麗ですし、くどくないエスニックな香りも好きでした。
おかずも香辛料で香り付けされているのが、味と品を格上げしているようで、香辛料を上手く使えばあれほど素晴らしい料理ができるものなんですね。
奥さんが可愛いお庭から月桂樹の葉を摘まんでいる姿を見かけましたが、そんな日常の光景が微笑ましくあり、羨ましくもありました。
きっとお庭には月桂樹以外にも、ハーブなどの草木があり、家の方々と一緒に日々を過ごしているのだろうと思います。
あちらの家庭料理に出会えていなければ、スリランカ料理は「辛い」という印象だけが残ったはずですから、本当に幸いなことでした。
「サフランライス」から連想。「サフランの花」は紫なのに、なぜ黄色に着色するのだろう?
日本でも夏になると、サフランの花の球根は園芸店で売っているのを見かけますが、花は紫色なのに「サフランライス」は黄色ですから、イメージに不一致がありました。
どうやらスパイスに使用するのは、開花した花から「めしべ」の部分だけを集めるということで、納得できました。
「めしべ」は赤みがかったオレンジ色ですから、色素が滲み出ると黄色に染まるのでしょう。
ですからサフランは非常に高価な香辛料です。
「めしべ」だけを摘み取って集めるのですから当然ですが貴重になります。
一つの花から三本の「めしべ」だけを集めますので、非常に大変な作業です。
ミツバチが花の蜜を集めるかのような、人間による根気のいる仕事が想像されます。
そのような過程があって、乾燥させたサフランの「めしべ」が食を彩ってくれます。
関係ないのですが、サフランの球根は土に埋めなくても、芽が出て花を咲かせるので、飾り物として置いていると綺麗な紫の花を咲かせてくれます。
HanaAkari