このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【チャロ|charo】ヒンディー語のGO色々|旅の玉手箱 インド雑学編-10
【チャロ】
「チャロ」という言葉は、ヒンディー語圏の北部インド地域では頻繁に耳にする言葉でしたし、私もよく口に出しました。
「チャロ」=ヒンディー語の「Go」です。
語気の加減で「行きましょう」という感じになりますし、優しく「行け」と促す感じにもなるようでしたが、強く言うと命令するような感じになり、私はこの命令形を鬱陶しいインド人と戦う為の武器として多用していたと思います。
よくあったのは、リキシャ(インドの人力車)を利用した際に、交渉した値段で目的地までちゃんと行かずに、リキシャマンが追加料金を要求してきた際に、一番使ったフレーズです。
「行けよ!」という怒りを表現するのに最適でした。
また客引きなどでやたらとしつこく近寄ってくるインド人にも、初めは「ノーサンキュー」と英語で対応するのですが、それが次第に「ノー」になり、苛立ちから最後には「チャロ!」と怒鳴るなんてこともしばしばありました。
「あっち行けよ」という感じです。
心底腹が立った時には自然と日本語で怒鳴っていましたが…
「チャロ」を使うケース様々
「チャロ」は「GO」という意味ですが、言い方の違いで相手に伝えるニュアンスに違いがあるようでした。
命令形としての「チャロ」
私のような外国人が見様見真似で「チャロ」と言うのは滑稽だったかもしれませんが、インドの人々を観察していると、リキシャを利用する時に座席に陣取った後には、必ず「チャロ」とリキシャマンに対して言っていました。
見下した感じに見受けられることもありましたが、「準備ができたから出発して」という合図のようでした。
そもそもリキシャという人力車はいくら代金を支払うからといっても、運転者が自転車を漕いで乗客の荷台を引っ張っていくのですから、何か上下の力関係(主従関係)があるようで気まずい感じはありました。
その点、オートリキシャは人力では無いので気兼ねなく利用できました。
「行きましょう」という意味合いの「チャロ」
インド人の行動を見ていると、動き出そうとする際に「チャロ」と言って相手を促すように使用していました。
「さあ、行きましょう」という感じでした。
ヒンディー映画の中の「チャロ」
「チャロ」は聞き取りやすい響きですし、単体で使われるのでインド映画を見ていても、聞き取れるヒンディー語でした。
インド映画にはハッピーエンドのラブストーリーが多く、ラブストーリーでの「チャロ」は男性が女性に優しく言うシーンが印象に残っています。
優しく「行きなさい」といった風でした。
HanaAkari