このブログは私がバックパッカーとして、1997年9月20日出国~1999年11月16日に帰国するまでの間に訪れた場所を、四半世紀後の私が思い返してみたら、一体何が出てくるのだろうか?という好奇心から古い記憶を辿り、出てきたものを書いてみることを試みたものです。
【トイレ模様】貧しさと青空トイレ、衝撃の光景|旅の玉手箱 インド雑学編-30
【トイレ模様】
インドのトイレにはトイレットペーパーの備え付けはなく、水道の蛇口と手桶が置いていました。
用を足した後、右手で手桶の水をお尻に流しながら、左手で洗うのが一般的なインド流のトイレ作法です。
お尻を洗う手は必ず左手でないといけません。
左手は不浄の手とされ、トイレの際に使用し、食事も手で直接行うので食事は右手と、使い分けされています。
たとえ左利きであっても、手の作法が逆になるのは大変なマナー違反になり御法度です。
慣れると手でお尻を洗う行為は、お尻には清潔感があり心地良いものでした。
手動のウォシュレットみたいなものです。
なので便器はウンコ座りが出来る和式のような形態でした。
洋式のトイレでは、出来ないこともないでしょうが、お尻は洗いにくいと思います。
実際にインドで見たトイレ模様
手桶一杯の水やペットボトルでも、少しの水があれば何処でも用を足せるので便利だと思います。
〈青空トイレ〉田舎で見たトイレ事情
貧しい地域の人々の家にはトイレ自体が無い場合も多いようでした。(テント、バラック、仮設住宅のような家)
そういった人々には、大地がトイレになっていて、用を足しに行く時には一杯の水を携えて、住処から少し離れた藪の陰などに行って済ますようでした。
町中では不可能ですが、田舎の剥き出しの大地が広がっているような場所では、トイレは自由自在何処でも可能なのが、面白いと思いました。
暫くすると、出したものは自然に大地に還ってくれるので、エコなリサイクルのようですが…広い剥き出しの大地があるから可能なんでしょう。
〈排水溝トイレ〉スラム街で見たトイレ事情
夜行列車に揺られ〈ムンバイ〉に到着したのが、早朝の時間でした。
〈ムンバイ駅〉に近づくと線路の本数も多くなり、いくつもの車線が幅広く駅に向かって並んでいました。
驚いたことに窓の向こうには、老若男女大勢のインド人も並んでいました。
一列にぎっしりと並んで用を足しているのですが、まるで電線に仲良く並んで停まっている雀の群れが一斉に糞を垂れているようで、こちらの車窓から丸見えになっているのもお構いなしのようでした。
その向こうは掘っ立て小屋が並んでいて、どうやらスラムになっているようでした。
スラムの彼らが揃ってお尻をこちら側に向けて用を足しているのですから、かなり衝撃的な光景なので、失礼ですが目ん玉丸めて見学させて頂きました。
よくアメリカ映画とかで、お尻を見せて人をからかう行為があったりしますが、なんか貧しい人々のささやかな抵抗心を見たような気もしましたが、おそらく起床後のトイレタイムのタイミングだったのだと思います。
朝の時間帯は4人家族なんかでも、トイレが一つしかなかったら、トイレの争奪戦が起こったりしますので、便意が集中しがちな時間帯です。
彼らは便意と共に一杯の水と共に掘っ立て小屋の裏手に行き、線路脇にある排水溝の淵に座るのでしょう。
そしてその排水溝に沿ってウンコ座りしたお尻が並ぶのだと思います。
たまたま早朝の稀有なタイミングに、〈ムンバイ駅〉に到着する列車に乗ったから見ることが出来たトイレ光景でした。
ただこちらも「青空トイレ」ではあるものの、きっと不衛生なんだろうとイメージができます。
HanaAkari